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『異』世界の警察 日本  作者: かり助
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閑話 外伝 ホットスクランブル(1)

この話は本編より少し先の話です。いずれ本編と関係してくるかもしれません。

稚内レーダーサイト(稚内SS)の中の薄暗いオペレーションルーム、日本の空を守る重要な施設の一つだ。そこに三沢防空指揮所(三沢DC)から一本の連絡が入った。

「ビーマイト共和国空軍によると3機の国籍不明機が日本に向け南下中だ。針路170度、速度約165ノット。」防空指揮官の声が響く。

「領空まで80マイル。約25分で領空に侵入、このままの進路だと領土侵犯の可能性あり。」異世界に日本が転移してからは珍しい『領空に侵入』と言う言葉にその場にいた全員が緊張する。

「千歳にスクランブル発進を要請、長沼と千歳の高射隊にも連絡。警戒警報発令。」今まで静かだったレーダーサイトのオペレーションルームが緊張で異様な雰囲気に包まれる。


航空自衛隊千歳基地

パイロットや整備員がアラート待機所で談笑しているところにスクランブルのサイレンが鳴り響く。壁に設置された『SCRAMBLE』の文字が赤く点灯している。

「スクランブル!!」2機の戦闘機の組が2組、つまり4機のF-15に整備員が駆け寄り車輪止めを弾き飛ばす、その後パイロットが次々とコックピットに乗り込みキャノピーが閉まる。

『JAKE01、スクランブル指令。高度15000フィートまで上昇せよ。』管制官からの指示がパイロットに伝えられる。

『JAKE01了解。』パイロットが瞬時に返答する。

『JAKE01、滑走路02からの離陸を許可する。』

『了解、滑走路02から離陸する。』

猛獣のうなり声のような轟音を響かせ、真っ赤な炎を吹き出しながら、F-15はフルアフターバーナーで滑走路を疾走しそして離陸していく。

グルァアアアアアアア

それはまるで空に昇っていく紅蓮の炎を身にまとった猛禽類か猛獣、まさしく『イーグル』だった。


F-15は離陸から1分足らずで背面ロールをうって水平飛行に移る。そのまま目標空域に飛翔していく。

『上空13000フィートを飛行する物体をレーダーで確認、これが目標機か?』F-15のレーダーが国籍不明機を捉えた。

『それが目標機だ。総数は3機か?』

『目標は3機、これより接近し目視確認を行う。』

F-15は速度を上げ国籍不明機に接近する。その際4機のうち2機が不明機の前に躍り出る。その後はこの世界での対領空侵犯措置で警告の意味を示す、手刀を縦に振る動きをキャノピー越しに繰り返す(剣を振る動きでの牽制から来ている)

『不明機は野生竜ではなく騎竜と確認。国籍旗は・・・東世界北部諸国連合。』パイロットは目標機に警告を行いながらもDCに報告を行う。

『これより魔道無線機による無線通告を行う。通告1回目。』DCに報告を行う。

パイロットは新たに支給、装備された魔道無線機を手に取り、東世界共通の緊急魔道周波数で目標機に通告を行う。

『貴騎は日本国の領空に接近しつつある。速やかに針路を変更せよ。』

F-15の翼を振り警告を続ける。

『通告1回進路に変化なし。』パイロットはDCに報告する。東世界北部諸国連合の騎竜騎士は通信魔石を手に取った為確実に通告を聞いていたのだが通告を無視した。現場もDC、SSでも緊張が走る。

『通告を繰り返せ。』DCから指示が入る。パイロットは通告を繰り返すが、騎竜3騎の針路に変化はない。

『SSより連絡、目標は領空を侵犯した。繰り返す目標は領空を侵犯し、領空侵犯機と判定された。』SSからの連絡に息を呑む。

『警告。貴騎は日本の領空を侵犯している。速やかに針路を変更し領空から退去せよ。』パイロットの警告を無視し、目標に変化はない。

上空13000フィートでの駆け引きは続く・・・

最近、試験などで投稿ペースが落ちてます。10月の中旬まではペースが落ちると思います。

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