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『異』世界の警察 日本  作者: かり助
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13話 被害者

最後のあたりは1人称も入っていますが・・・。下手だなぁ。

カキィン

槍を剣で払う。後ろには怯えている日本人技術者がいる。

「ノルト、てめえいつから寝返ったぁ。」槍を持っている兵士が怒鳴る。亡命を希望していた兵士はノルトと言う名前のようだ。彼はその質問を無視し、ひたすら剣で槍を払う。

すでに後方にも多くのビーマイト兵士がなだれ込み乱戦となっていた。

「もう、ビーマイトには辟易したんだぁぁ。」そう言うと同時に槍を振り払い大きく振りかぶった剣を振り下ろす。首の近くに斜めから入っていった剣は首の骨を砕き、声帯を潰し、頸動脈を切断した。グッタリと息絶えた兵士はそのまま膝から崩れ落ちた。この戦いも終わりが近づいてきたようだ。

呆然とそれを見ていた技術者はハッと我に帰る。

「さっ、先程はありがとうございました。」

「ハァハァ、いや。別にいいですよ。」

ノルトがビーマイトの兵士であることも忘れ、周りの技術者達も礼を言い始める。

「あなたは確か、日本に亡命したいっていってた・・・。」

「あっ、はいそうです。いやーここまで話が広がっていましたか。」さすがに暑いのかノルトは鎧を取り始めた。その瞬間あたりに乾いた音が3回響いた。

パアンパアンパアン


ノルトは倒れた。背中から赤黒いシミ地面に広がっていった。

銃が撃たれた方向を見てみれば慣れない手つきで拳銃を握ったビーマイトの兵士が立っていた。

「すげぇ、こへ、あは。本当にころへるんだぁ。」頭から血を流しロレツの回らない彼の様子から見ると、先程まで倒れていたらしい。たまたま落ちていた拳銃を取ったのだろう。彼はその後すぐに生き絶えた。


その後ノルトはオスプレイに乗せられ捕虜として強襲揚陸艦に搬送されそこで治療を受けた。しかし強襲揚陸艦の中は悲惨な状態で、医務室だけでは足りず、いたるところで治療が行われていた。

意識不明の重傷の状態だったにも関わらずノルトは治療に耐え日本に行くことになる。


たった数時間の黒油島の戦いは戦死者ビーマイト 約1800名、自衛隊(海兵隊)約200名を出した。日本とビーマイト合計約2000名の戦死者を出した黒油島の戦いは、ビーマイト戦役で最も悲惨な戦いとのちに語られることになる。



東京 某ガソリンスタンド

ガソリンスタンドの前に作られたのは長い車の列。異世界転移での石油不足がやっと解消し始めたところでの黒油島の戦いである。日本の石油の需要の10パーセント程をまかなっていた黒油島で戦いが起これば石油不足になるのは当たり前といえば当たり前である。


「ふぅ、あと前に2台か。長かったぁ。」うーんと運転席で伸びをする。妻に色々と言われ、朝からガソリンスタンドに来ていたがすでに長い列が作られていたのである。

タッタッタッタッとガソリンスタンドの店員が駆け寄ってくる。

レギュラー満タンでと言おうとした瞬間、

「すみませーん。今日はちょっと・・・」

店員の話を聞いて唖然とする。朝から並んでいたあの時間はなんだったんだ。あぁ俺の休日の朝の時間が、布団から叩き出されてガソリンスタンドに行けと言われ、家から叩き出され、やっと目的が果たせると思ったのに・・・。

「あの、大丈夫ですか?」涙を流しかけていたが店員の声で現実に引き戻される。

「優先券お渡ししますので、また明日・・・」

優先券をもらって重い気持ちで家に帰る。メーターは『E』の方に傾いていた。










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