12話 突撃
自分的には戦闘描写は頑張ったつもり・・・。だけどやっぱレベルが低いかな。改善点教えて欲しいです。
「奴らの火銃は化け物か。なんなんだあの発射速度と威力は。信じられん。上層部からの情報はなんなんだ。何が『我が国よりやや進んだ程度』だ。ふざけんな。」煌びやかな鎧に身を包んだ指揮官の一人が声を荒げる。ここはとある宿舎の一室。指揮官らが集まって会議を開いていた。
「この闇の中というのに狙いを外さん。どうやって見ているのだ。」「奴らは悪魔か。」「いや強力な魔導士だ。」
「おい、ここはどうやってニホン軍を倒すかという会議だ。話がそれて行ってるぞ。」オラーノ提督が口を開いた。
「奴らの武器は火銃だけらしいな。」オラーノ提督が続ける。
「はい、火銃以外の武器の目撃情報はありません。」
「ふむ、火銃隊の近くには再装填時の守備のため槍隊を置くのが常識だが、あの発射速度なら無くても不思議ではないな。」オラーノ提督が考える。
「よし、現在ある兵力全てを突入させ接近戦に持ち込め。それなら我が方にも利があるだろう。」
多数の犠牲が伴う作戦だが他に作戦を出すことができずこの突撃に決定した。
最前線
「おい、早く火薬もってこい。」火縄銃を持ったビーマイトの兵士が叫ぶ。すぐさま布袋を下げた別の兵士が走ってくる。ここは最前線、戦線は膠着状態になっていた。(自衛隊は救出が現在の目的であり、前進する意思がないからであるが)
「火縄が消えた。おい、誰か。」愚かにも立ち上がった兵士が撃ち抜かれる。遮蔽物にしていた資材に倒れこむ。
その時現場指揮官に渡されていた通信魔石が振動する。
「・・・はい。わかりました。」全員突撃の命令が伝えられ彼のひたいに冷や汗が流れる。後ろに控えた兵士達も理解したようだ。
「おい、お前ら。もう分かっているだろうが全部隊がここに集結次第決死の突撃を行う・・・。今のうちに交代で手紙書いとけ。手紙は皮袋に入れて首から下げてろよ。」
無言で兵士達が頷く。彼らが手紙を書き終わった頃全部隊が集結した。
指揮官が銃を捨て腰に差した剣を抜く。あたりに金属の擦れる鋭い音が響く。周りの兵士らも槍を構えたり、剣を構えたりしている。
「総員、突撃ぃぃ。」大きく剣を振りかぶり指揮官が遮蔽物から飛び出て走り出す。後ろの兵士らも続く。
「「オオォオー」」あたりに鬨の声が響く。果敢に突撃した彼らに銃弾の雨が降り注いだ。
「おい、奴ら突撃してくるぞ。フルオートだ。撃ちまくれ。ミニミも射撃開始。」
バラララララ
銃口から発せられる轟音と薬莢が落ちる音が響く。オスプレイから降りてきた隊員らも散開し射撃を開始する。
人質だった技術者を乗せたオスプレイが次々と飛び立つ。まだ全員は乗せれていない。
突撃してくる兵士の数は減ってはいるがそれでも数が多い。ジワジワと接近し始める。
「銃剣での戦闘・・・覚悟しとけよ。」部下に小隊長が小声で呟く。それからすぐに陣地内に自衛隊のものではない叫び声が上がる。
「うおおおお。」
自衛隊の陣地にビーマイトの兵士が突入してくる。ついに突破されたのだ。ある隊員は振りかざされた剣を小銃で受け流し、喉を刺す。喉笛をかき切られながらも剣を振りかぶり攻撃しようとしたところでやっと力尽きた。
放心状態になる隊員。周りの声で我に返って銃剣を抜く。ベッタリと血のついた銃剣は赤黒く朝日を反射していた。
現在はいたるところで接近戦が行われていた。民間人がいる後方を守るため、必死に食い止める。
ガキィイン
小隊長が小銃で剣を受け止めた。剣を受け止めた小銃に大きなヒビが入る。その時ビーマイトの兵士がニヤリと笑ったように見えた。とっさに小銃を投げ捨て、ももに付けたホルスターから拳銃を抜き2発敵に撃ち込む。
「ハァハァ、やばかった。」
ハッと前を見ると自分に向かってくる敵兵士が見えるので、また2発撃ち込む。しかし手がガクガクと震え当たらない。グングンと迫る距離。残り5発を撃ち込みやっと相手は倒れた
「この戦いはまだ続くのか・・・。」
陣地後方
5名のビーマイト兵士達がオスプレイを待っている民間人に突っ込んでくる。周りの隊員が対処するがビーマイト兵士1名が一人の技術者に狙いを定め槍を振り下ろす。その槍は一つの剣で振り払われる。
「お、お前、俺の獲物をーー。」狂気に満ちた顔になった兵士が槍を振り回しながら叫ぶ。とっさに技術者を守ったのは自衛官ではなく亡命を希望していたあの兵士だった。




