【ソーセージ mari & mari】 〜#14 再会、10年経っても変わらないふたり。 え、いや、変わったでしょ‼︎
【再会、10年経っても変わらないふたり。 え、いや、変わったでしょ‼︎】
ごみたまり24歳。
夜の公園、オフィスビル群の夜景を受けながら男と手を取り合っていた。
「僕らふたり、コレでお別れだね」
「そうね‥‥‥」
いつになく、まじヅラで口少なくごみたまりは答えた。
「でも、10年後、この日、この時、この場所でまた会おう」
「ええ、いいわ」
別れだけど、お別れじゃない。
ごみたまりの胸の中で悲しみとは別の感情が浮かんだ。
「約束だよ、再会の!
その時は僕はタキシードで、キミはトップレスで」
「へ? つか、服装指定なの⁈」
「いやなのかい」
「いえ、じゃあ、それでいいわ」
「じゃあ、10年後!」
そして10年後、
同じ日、同じ公園に現れたふたりは約束通り再会した。
ただし、
「お互い違う趣味になっちゃったわね♡」
「ああ‥‥‥」
タキシードでキメたごみたまりは、トップレスでやってきた男の
肩を叩き、この10年をねぎらった。
それでもふたりは幸せだった。
おそらく、きっと。