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ある精死病復帰者の記憶 その11 終


 「え!? 続きが差し止めになったぁ!?」


 柏木さんはそうディスカール人の友人に驚愕した声をあげてしまう。


 『イヤ、差シ止メトイウカ、公開停止ダナ』


 今更ながら言うのもアレだが、今まで柏木が見ていたのは、精死病患者さんの記録を参考にした一種の仮想作品のようなものであった。


 最初は純粋に記録を参考していたが、時代が近代になっていくにつれてその記憶から逸脱した内容になっていき、そしてついに今日公開を止めてしまったという事であった。


 『アア。ドウモ元精死病記録提供者トノ折リ合イガ悪クナッテシマッタノト、公開者ガ地球ノゲームモ参考ニシテシマッタノガ原因ラシイ』


 一話に出て来たディスカール人の友人がそう説明をする。

そう、創作をする上で原作者とアニメ会社等との折り合いが悪くなるように、このティエルクマスカ世界でも似たような事が起きてしまったらしい。

 うん、まぁ確かに。K-7やXF5Uフライングパンケーキを出した辺りからそんな気はしていた。


 そして、聞くところによると、地球のあるゲーム……スウェーデンの会社の第二次世界大戦をテーマとする歴史シミュレーションゲーム……も参考にしだしてもうやりたい放題だったらしい。


 なんやんかんやあった末に……公開者は公開を停止してしまったのだ。


 「結構楽しみにしていたのですが……残念です」

 『ウム。実ヲ言ウト、アノ記憶ハ私ノ記憶モ含マレテイタンダ』

 「え!そうだったんですか!?」

 『ウム、丁度コノ辺リダナ……』

ディスカール人の友人は、個別にダウンロードしていた記憶作品をPVMCGに表示して示す。


 「あーここがそうなんですか……」

 『ウム。私トシテハ別ニ反対デハナイノデ、公開停止ハ残念ニ思ウガ仕方ナイ……』

 「ええ、本当に残念です」


 柏木さんもこういう経験はある。

 原作と出版社やアニメ制作会社等との折り合いが悪くなる……どころか険悪状態となり、そして生まれる駄作と呼ばれる忌み子作品の数々……。

 未だにネットでは『柏木は元クソゲーバイヤー』という蔑称があるが、そういう時期もあったのは確かである……いや、もう一種のネタ名だろう……。


 ともかく、最高に面白くなりそうなところで打ち切りみたいな形となってしまい、非常に残念に思う柏木さんであるが、気持ちを切り替えてお仕事に切り替える。


 最近では、姫ちゃんがお気に入りのあのアニメ……不思議な力により動物が女の子になった感じのアニメ……の続編が作られる事になってそれも楽しみである。


 そう、続編である。


 どうやらこちらの世界では、どこかの世界のように『原作とアニメ制作会社等のいざこざ』は起きなかったようである。監督も製作会社もそのままである。


 ともかく、これにてある精死病復帰者の記憶はおしまいである……



大変申し訳ありませんが、今回で終わりにさせていただきます。

色々と考えたのですが、どうもグダグダな事になりそうなので、いいアイディアが思いつくまで放置していたら4年経過していました…


次やるとしたら着地点が定まってる話を書きたいです。

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[一言] お疲れ様でした!
[一言] ありゃー、これは残念です。
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