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HR長
少し朝から無駄な行動をしたせいか、今日一日を無事に過ごせるのか。と下らないことを一人で考えながらいつもの教室へと足を運んだ。
「はよ~。叶、今来たところ悪いんだけどさ、今日の放課後の代表委員会の打ち合わせ代わりに出てくれないか?」
「えっ?」
突然、俺にこのよくありがちな放課後の代行役を頼むのはHR長だった。
「えっ、あっ、今日はちょっと用事があって・・・。代われそうにないんだ、ごめんな。」
「そうか、いや、急に僕の方こそごめん。今日妹の学童の迎えに行かなくちゃいけなくて。」
あぁ、確かHR長母子家庭で年の離れた妹いるって聞いたことあるな。
とても困った表情を見せながらHR長は少し俺との間を置いた。
「うーん、少し待って。今日の予定ズラせるか訊いてみるよ。」
俺がそう言おうとしたとき、泰知が後ろから俺とHR長の肩を組んで誇らしげにこう言った。
「俺が、HRになるっっ!!」
いや、お前はどこの海賊だよ。
と心の中で突っ込みを入れた。