ゼロスト×ロードバスターズ×仮面英雄伝 闘 ーREAL大戦ー Ⅱ
「卒業式はいよいよ明日だな」
「制服を着るのも、あと一回か……」
千景が眼鏡を外す。
「よかったらもらってくれない? 眼鏡」
「確か、だて眼鏡だったな。良いのか?」
「破耶にだからあげるのよ」
「そうか。喜んで譲り受けよう」
破耶が千景から眼鏡を受け取った。
「なにシンミリしてんだあ?」
新田が色紙を持って歩いてきた。
「お前は何をしておるのだ?」
「卒業記念に寄せ書きを書いてもらってるんだ」
新田が寄せ書きを見せてきた。
「結構ギッチリ書かれてるな」
「それだけ俺の人望が有るってことだ!」
「初めて知ったわね。あんたに人望が有るなんて」
「千景、俺をバカにばっかしやがって!」
「バカにしやすいのよ、あんたは」
「……俺を茶化すのがブームか?」
「終わらないブームかもね」
千景が手を差し出す。
「なんだよ?」
「あら、ボタンはくれないの?」
「後輩が要求するなら、あげるがよ」
新田は破耶を見る。
「わたしは要らんぞ」
「冷たいねえ」
新田はボタンを外して千景に渡した。
「ありがとう」
千景がポケットにしまった。
「……なあ、揺れてないか?」
「地震かしら?」
「わ!?」
千景がよろける。
「大丈夫か!?」
新田が支える。
「ふー、うわあ!?」
校舎が突然崩れた。
「なんなのだ!?」
突然の事に校舎内はパニックになる。
「……五月蝿い世界だ……」
「な、何者なのだ!!」
「世界が変わっても、質問は変わらんか」
「!?」
校舎が瞬く間に滅茶苦茶になる。
「……何なのだ……お前!!」
「我はライズ。真の世界を創る者」
そういうとライズは、破壊を免れていた校舎の部分を破壊した。
「一瞬で……一階と三階も……だと!?」
破耶が絶句する。
「破耶!!」
「夏郷!?」
夏郷が三階の廊下から飛び降りてくる。
「いきなり三階の廊下に衝撃と、穴が空いたと思ったら、校舎全体が滅茶苦茶になっていた。……目的は何だ?」
夏郷がライズに問う。
「真の世界に必要ないモノは全て消す」
「迷惑なヤツだ……」
夏郷が身構える。
「あっちの建物も要らんな」
ライズが向かいにある校舎に目をつける。
「やめなさい!! あっちは一年生の校舎よ!!」
千景が注意する。
「面白い……」
ライズが向かいの校舎に飛んでいく。
「あっちには、緋と七菜も居るのだぞ!!」
破耶が叫んだ。




