第3の戦士
緋は七菜との勝負に負けてしまったことなど臆することなく、今度はオンライン対戦に挑んでいた。
【スピード】
(くっそ!……駄目だ、詰められない!)
【ディフェンス】
「!!」
防御力を二倍にするも、深いダメージを負ってしまう。
「……」
受けた攻撃の反動でレッドは動けずにいた。
(このままじゃ)
【スピード】
レッドは相手の懐に入り込む。
「レッド・紅蓮斬」
【ディフェンス】
必殺技を出すと同時に状態変化する。
「紅蓮斬・乱舞!」
二刀流での攻撃に流れるように繋がっていく。
【スピード】
残り数秒の状態変化を駆使して間合いを取る。
【パワー】
「紅蓮斬・零!」
斬撃を飛ばして相手の行動を封じる。
【ディフェンス】
(このまま突っ込む!)
レッドが敵の足元に刀を突き刺した。
(……これで防御も急加速使い果たした……)
「なあああ!?」
刀を刺した足がレッドを振り回していく。
「ちっくしょ! こんなことになるなんて!」
レッドの攻撃を受けても怯まない強靭で巨大な戦士は圧倒的だった。
「第三のアバター……宇宙タイプ」
レッドは、もう一本の刀を握り締めた。
「宇宙タイプの急所は……腰の飾りだ!」
宇宙タイプの攻撃を間一髪避けると、その拳に乗り、更に腕を駆けていく。
【パワー】
(残り10秒。一か八か!)
巨大な腕からレッドが飛び降りる。
「うおおおお!!」
レッドは刀を相手の腰部の飾りに突き刺す。
「ドュ……ドュワア!?」
宇宙タイプが膝をつく。
「おりゃあああ!!」
腰部にぶら下がりながら刀で斬っていく。
「小さくたって、強くなれる!」
「ドュワアアア!!」
宇宙タイプが倒れた。
「……勝ってやったぜ……」
決着により、両者がログアウトした。




