表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/70

英雄の証

「はあああああ!!!!!!!!」


「ウー!!!!!!!!」


 バチッと電撃が走っているような感覚がレッドを襲っていた。


(くっ!? ……攻撃はオレが勝ってんのに……)


「ウーーー!!!!!!!!」


 ゼヴァが光線を放ちながら徐々に歩み出す。


(攻撃が……押されてる!)


 レッドの光線が消えていく。


(身体に力が入らない……!?)


「ウー!!!!!!」


「うぐっ……!! チクショーーー!!」


 レッドの右手がゼヴァの光線に触れる。


※ ※ ※


「このままではレッドは殺られる」


「なんとかならないか! 究極アルティメット殿」


「あの状況では近付くのも難しい」


「それでは!?」


「残念だが」


「そんな!」


 クールは悔しがる。


「……究極アルティメット殿……ハイパーサバイバル神ゴロー、どちらか……増幅剤を持ってはいないのか」


 クレナイが言う。


「すまん。我は持っていない」


「俺も持ち合わせてない」


「……そう上手くはいかないか!」


 クレナイは歯痒い思いをする。


※ ※ ※


「ウーーー!!!!!!」


(ま……まだだ!!)


【アタック】


(スカーレット・ローブ)


 レッドを光のローブが包み込む。


「ウー!?」


 ゼヴァの光線を光のローブが吸収する。


「う……うぅっ!?」


「ウー!」


 ゼヴァが光線を放つ。


「……んな!?」


「……吸収……しきれない!!」


 レッドの光のローブが薄れていく。


「負けたくねえんだあああ!!」


【ファイナル】


 レッドの身体が緋く光だす。


「だあああああ……………!!!!!!!!!!」


 レッドが力を一気に爆発させた。


「ウー!?」


 ゼヴァの光線がレッドの爆発でかき消される。


「ウー! ……ウー、ウーーーーー!!!!!?」


 レッドの爆発は、あっという間にゼヴァをも巻き込んでいく。


※ ※ ※


「そ……んな!?」


 クールたちの先には、眩い光の衝撃波が広がっていた。


「……爆発が止んだようだ」


 究極アルティメット殿がレッドの元に向かう。


「動ける……皆、動けるのだ」


「緋!!」


 クールたちもレッドの元に急いだ。


「…………うっ」


 レッドは倒れこみながらも自分の状況を確認する。


「……レベルが20に上がってらぁ」


「緋!」


 クールは近寄るなり、レッドに回復薬を使った。


「残りHP1じゃ、転んだら終わりさ」


「ほぼ捨て身の攻撃だったからな」


 レッドのパネルが鳴る。


「ん? なんだこれ」


 レッドはパネルからプレゼントを受け取った。


「レイド報酬……称号〈英雄〉」


「へえ。英雄なんて称号が在ったんだねえ」


「海乃さん。称号って何か意味あったっけ?」


「まあ……肩書きというか記念というか。あまり重要ではないよ」


「だよなあ。あれだけのヤツを倒して貰えたのが称号ってのは納得いかないぜ」


「そんなことはないぞ。レベルは上がったし、物凄く貴重な戦いを体験できたではないか!」


「破耶ちゃんの言う通りだよ! 格好よかったよ、緋君!」


「ご苦労様~」


「……そうだよな。ゼヴァと遭遇しなけりゃ、究極アルティメット殿とハイパーサバイバル神ゴローと協力することもなかったかもしれないしな」


「レッド。待っている。我のレベルに来ることを」


 究極アルティメット殿はログアウトした。


「また機会があれば……いずれな」


 ハイパーサバイバル神ゴローはログアウトした。


「疲れたぜ。んじゃ帰るか!」


 レッドが言うと、〈究極の正義達〉はログアウトした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ