結成
「進化したのか!?」
皇帝が驚く。
「ギャアア……」
ヴァロンが進化したSヴァロンが、エネルギーを溜める。
「進化したモンスターは全てのステータスが三倍になるのだ。ならば……!」
【エヴォリューション】
「進化には進化で対抗するだけなのだ!」
クレナイが、Sヴァロンに攻撃を仕掛ける。
「グァアアア!!」
Sヴァロンの咆哮がクレナイに放たれる。
【エヴォリューション ブラスト】
「コンバート」
「はああああ!!」
クレナイは、Sヴァロンの咆哮を素手で受ける。
「あまいのだああ……Sヴァロン!!」
【ファイナル】
「超・仮面パンチ!!」
「ガアア……!?」
Sヴァロンが勢いよく倒れた。
「無茶をするねえ。咆哮を受け止めてコンバートしたり、それを体力に充てるのかと思えば全部、攻撃力に充てちゃうしねえ」
皇帝が笑っている。
「……海乃こそ、わたしが勝つのを信じてくれていたから、手を出さなかったのだろ?」
「無論だよ」
クレナイと皇帝は依頼場に向かった。
※ ※ ※
「えー。それでは、お次の番号をお呼びします」
店員が番号を読み上げる。
「……うっしゃあ!! やっと入れるぜ!!」
「僕も呼ばれた。一緒にいける」
「ラッキーだぜ。そんじゃ、早いとこ破耶さん達と合流しようぜ!」
「そうだな」
緋と七菜はハッチに入っていった。
※ ※ ※
「おや。青山じゃないか!」
「海乃さん!」
「わたしもいるのだ!」
「破耶さんも!?」
クレナイと皇帝が依頼場でフルーツマンと会った。
「青山もミッションに行くのかい?」
「そのつもりだけど……一人だけだと心細いんだよね~……。美岬ちゃんが居れば心強いんだけど」
「へーえ? なんだってー?」
「え!?」
フルーツマンが後ろを向くと、トマトちゃんがいた。
「そういうのは、面と向かって言ってほしいわよ!」
「美岬ちゃん、来れたんだ!」
フルーツマンは喜ぶ。
「おーい!! みんなー!!」
「こら!? 急に走るな」
「……だ……れ……?」
トマトちゃんがポカンとする。
「その声は……緋か?」
クレナイが言う。
「良かったあ。誰も気付いてくれないかと思ったぜ」
「そうか……アバターを!?」
皇帝が言う。
「……まあな。どうせなら気分一新しようとおもってな!」
レッドは親指を立てた。
「また、一から始めたいと思ってます」
クールがポーズを決めた。
「応援するね! 七菜ちゃん!」
トマトちゃんがクールの手を握る。
「やはり二人が居ると、場が賑やかになるのだ」
「そうだねえ。 見てて微笑ましくなるよ」
皇帝は辺りを見渡す。
「矢吹。人数が六人居るよ。チームの定員も六人だよねえ」
「うむ! ……緋、七菜、美岬、偵徒。チームを組もう」
「それは構わないぜ。んで、チーム名は?」
「緋が決めてほしいのだ」
クレナイの言葉に全員が頷いた。
「うーん……、何が良いかな?」
レッドが腕を組ながら考える。
「……決めたぜ!」
レッドはチーム名を打ち込んだ。
「まったく。君のセンスには驚くさ」
「だが、緋らしいのだ」
「流石紅蓮だよ」
「気に入った~」
「緋くんらしいわね」
全員が驚きながらも同意した。
「〈究極の正義達〉始動だぜ!」
「「オー!」」
六人が拳を突き上げた。




