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勝ち取った力

「……厄介な奴から倒す!!」


【ファイナル】


「キリフダーストライクゥゥ!!」


 分身したキリフダーが襲い掛かる。


「諦めるのだ!」


【エヴォリューション ブラスト】


「コンバート」


 クレナイが、付与されたマントをひるがえして攻撃を受け止める。


「またか!?」


 キリフダーが着地して身構える。


【アタック】


「仮面チョップ!」


「がはああああ!!」


 右肩を衝かれ、キリフダーが狼狽する。


「お前のキリフダーストライクを、わたしの仮面チョップの攻撃力に変換して上乗せしたのだ」


「畜生……」


「とにかく探そうぜ。あくまで本来の目的はアイテムの入手なんだからな」


 レッドは二階の部屋を探しまわる。


「やれやれ。レベルが1に戻ったやつには見えないな」


 クレナイが言う。


「それが緋だからさ」


「うーん……。無いぜ?」


 レッドが二階から声を掛ける。


「もしかしたら」


 皇帝エンペラーが床を足で鳴らす。


皇帝エンペラーさん、床がどうかしたの?」


 トマトちゃんが言う。


「床じゃなくて……地下だよ」


「地下が在るんですか?」


「……そもそも、O.Dはアイテムの有りかは塔の頂上と言っていたけど、実際は天井だったり、部屋の中だった。なら、まったく違う場所……頂上とは真逆の地下と思ってね」


「流石は皇帝エンペラーさん!」


「じゃあ行こうぜ? 地下に」


 レッドがそう言って飛び降りた。


「緋! 君はレベル1なんだぞ。いくら強化されたといっても注意するんだ!」


「分かってるよ」


「……黙ってボクが見てると思うのか?」


【アタック】


「ジョーカーァァ……」


 キリフダーが、痛む右肩を挙げる。


「ぎっ! ……なんだ!?」


「邪魔するな、キリフダー」


「大人しくしていろ」


 キリフダーの前に、ハイパーサバイバル神ゴローと究極アルティメット殿が現れた。


「二人共、無事だったのか!!」


 皇帝エンペラーが驚いた。


「カウントに助けられた。持っていたアイテムで回復したあと、ゴローと共に身を潜めていたんだ」


「キリフダーを欺くために究極アルティメット殿を倒す寸前で口裏を合わせ、キリフダーにやられたあとに回復し、身を潜めた」


 二人が事情を説明した。


「……どいつもぉぉぉ!! なんなんだぁぁぁ!!」


 キリフダーが絶叫する。


「ここは任せろ。アイテムは好きにするがいい」


 究極アルティメット殿が言った。


「恩に着るのだ」


【エヴォリューション ブラスト】


「レッド・バズーカ!」


 レッドが新たな武器、エヴォリューションバズーカで床に巨大な穴を開けた。


「降りよう」


 クールの合図で降りていく。


「……あった?」


 フルーツマンが訊く。


「思ったよりも地下室が広くてうんざりだわ」


 トマトちゃんが言った。


「地下室の存在は合っていたけど、アイテムの読みは外れたかな?」


 皇帝エンペラーが言う。


「う……ウチは皇帝エンペラーさんを信じます!」


「助かるよ、トマトちゃん」


「えへへ」


「これ、なんだ?」


 レッドは壁の一部が違うことに気づく。


「いかにもって感じだ」


 クールも不審がる。


【アタック】


「エンド・ナックル」


 クールが壁を殴った。


「「!」」


 一同が驚く。


「すげえ……あんたの読みは大当たりだ、皇帝エンペラー!」


「そのようだね。……さあ、どうする?」


オレは持ってるから要らないぜ」


「僕も持っているから要らないさ」


「わたしも同意見なのだ」


「ウチも要らない! だから、皇帝エンペラーさんが受け取って!」


「……異論はないよ~。皆に賛成~」


「本当に良いんだね?」


 皇帝エンペラーの問いに五人は頷いた。


「では……ありがたく」


 皇帝エンペラーがアイテムを手に入れた。


 光の中からO.Dが現れた。


「おめでとう。これで全てのアイテムの所持者が決まったね。これにて、ステージ2が終わりだよ」


「ステージ2?」


 レッドは首を傾げる。


「次が最後のステージになるよ」


 O.Dに誘導され、アイテムを手にした四人が移動した。

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