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id  作者: 紅色緑茶
9/9

 ぷかり、と湧いた意志が涙を誘う。


 本能がもう帰りたいという。言うが帰ったところで私に待っているのは……。


 死にたくないから私は逃げてきたのだった。吐き気がするほど現実が恋しかった。


 もし、死んで生まれ変われることができるのなら私はすでに帰っている。

次の未来で生きるのは私ではない。絶対ない。


 「こんなことなら」と思わないことはない。ただ恐怖に駆られ逃げなければよかった。

 でも私は孤独よりも死ぬことが怖いから、これからもここに漂い、時々たどり着く夢の中で疑似的に生きるだけだ。


 思い出せない記憶がすべて消えてしまったら、私もここから消えることができるだろうか。


 現実で命の灯火がかすかながらも灯り続けているのを感じる。

 それを無視するように私は眠る……。

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