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1話  私は死んだ

初めまして。愛珂といいます。まだ書きなれない小説ですが、どうぞよろしくお願いします。

私は楠本沙哩〈くすもと さり)。

ごく普通の、何処にでもいる様な高校生

・・・のはずだった。

どう言う訳かは知らないけど、

朝、いつもと同じ時間に、いつもどおりに起きたら、

周りの人には私は見えなくなっていて。

極めつけはこれ。私の部屋のベッドの上に横たわっている、私。

私は、そのもう一人の私の頬に触れた。

冷たかった。人が本来持っているはずの温もりが、欠けていた。


あぁ、そうか。私は死んだのか。


何故か、私は「自分の死」を素直に受け入れることができた。

いつもの私なら、まず無理だろう。

だけど、今の私は、自分でも吃驚する程冷静だ。

その冷静な私はこれから先どうするべきなのか、を考えた。


私の出した結論は、死後の世界へ行くこと。

世間で言うところの、「天国」か「地獄」か。

そんなところがあるなんて、信じていなかったし、考えもしなかった。

普通なら、そんな世界ありえないから。

でも、それを言ってしまったら、今のこの状況もありえないわけだし。

きっとどこかにある。そう信じるしかないだろう。


私は部屋を出て、階段を下り、居間を通り過ぎた。

お母さんがいた。

恐らく、私が死んだことに気付いていないのだろう。

テーブルには、冷たそうな味噌汁と、乾燥してがちがちになったご飯があった。

「もうお母さんの手料理、食べられないんだなぁ」

そう思うと、泪が溢れてきた。

・・・幽霊(?)になったはずなのに、

泪が出るなんて変な話だ。

おまけに、空も飛べないし、壁もすり抜けたりはしない。

意外と現実的なんだなぁと変なことに感心していたら、

お母さんの独り言が聞こえてきた。

「沙哩、遅いわねぇ。いつもだったらとっくに仕度ができてる時間なのに。

 ・・・もしかして、風邪でも引いたのかしら・・・」

そういうと、お母さんは階段に向かって歩き出した。

部屋にいる私の体を見たお母さんが、

どんな反応をとるかなんて、容易に想像できた。

私は、そんなお母さんの姿を見たくなくて、

急いで家を飛び出した。

自分の家を見上げる。


「お母さん、ごめんね・・・こんな娘で、ホントに・・・っ」


私はその場に座り込んで、

体中の水分がなくなってしまいそうな程の泪を流して、

今まで自分を育ててくれた、愛おしい人に謝り続けた。

如何だったでしょうか?

これからも、曲がりなりにも続けていこうと思います。

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