表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

クローゼットの向こうに、まだ好きが残っていた。

 高校三年の冬。
 引っ越しを控えた私は、部屋の片隅にある古いクローゼットを整理していた。
 奥の箱から出てきたのは、三年前の手紙。差出人は「私」ではなかったけれど、宛名は――“彼”の名前だった。

 誰も知らない初恋。
 誰にも言えなかった気持ち。

 彼は今、別の誰かと付き合っている。
 それでも、クローゼットの中で止まった時間が、どうしても動き出してしまった。

 ――あの頃の「好き」は、まだここにある。

 閉ざした扉を開けるたび、思い出がこぼれていく。
 でも、それは痛みではなく、もう一度恋を信じたい心の証だった。

 「忘れたはずの恋を、もう一度拾いに行こう。」

 卒業を目前にした少女が、かつて置き忘れた恋を取り戻す物語。
 切なさの中に、春の光が差す。
 ――これは、クローゼットの中に閉じ込めた“恋”を、外に出すまでの話。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ