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遭遇


夜、なんだか喉が渇いた俺は、滝の水を汲みに外へ出ていた。


「星がよく見えるよなぁ」

街の光が一切なくなってしまった今、以前よりもはっきりと星の光が輝いて見えた。なんだかすぐに寝る気になれなかった俺は少し外を見てこようと歩き出した。


「ふぅ」

散歩をして寝床に帰ってきた俺は、滝つぼ前の空き地に魔獣が一頭いるのを発見した。


「ち、やっぱり来たか」

俺は警戒しながらも、森の中に潜み、その魔獣を鑑定する。


ーーーーーーーー

種族:白虎(霊獣)


ーースキル

『威圧』

『衝撃波』

『変身』

『手加減』


ーー種族スキル

『気功』

   <色>

   『純白』

   『紺青』

   『黄』

   『黒』

『落雷』

『環境変化(純白)』

『雲上歩行』

『治癒』

ーーーーーーーー


すぐにやばい魔獣だと判断した俺は、逃げようと踵を返すが、


パキパキパキパキ


俺の周りの木や草が急に枯れ始め、隠れる場所を失った俺は振り返り、虎と向き合った。


「もうばれてたってわけか……」

冷汗が背中をつたう。


(やばそうなスキルが何個もあったぞ。ここに他の魔獣がいなかったのはこいつがいたからか?)


虎と対峙しながら考えるが、この場を乗り切る案は思い浮かばない。

(くそっ、なんかないのか!)

必死に頭を回しながら、考えていると、虎が足を一歩前に踏み出した。何かが起こると感じた俺はとっさに身構える。


急な浮遊感を感じ、下を向くと、土の地面が、すべて水へと変わり、池のようになっていた。

「はぁ!???」


 沈まないよう足で水をかこうとすると、今度は水が元の土の地面へと戻っていた。下半身が完全に地面に埋まった俺に虎が悠々と近づいてくる。


ドクンッドクンッ


心臓の音が大きく聞こえる。気功を使って、無理やり腕力で抜け出そうとするも、土はびくともしない。


虎はよく見ると地面から浮いて歩行しており、全く足音がしない。


世界から音がなくなり、鼓動を耳で感じる。



ふっ


 俺の心配をよそに、虎は俺のにおいを嗅ぎ、鼻を鳴らしてそのままうしろを向いて滝の方へ進んでいった。少し進んでまた振り返ると、大きく吠え、


ミシミシミシミシ、ドォォォォォォォォン!!


その瞬間地面から高層ビルのような木柱が突き出てきて、俺を吹き飛ばした。俺の意識はそこで途切れた。



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