300文字小説に隠されたダイイングメッセージ
ある日、殺人事件がとある工事現場で発生した。
依頼を受けたハンサムな女性は現場に急行。
被害者を囲んで、警察たちと一緒に調査を始めた。
「いや、まあ、不思議なガイ者だな。これは」
警部補がそう言うと、ハンサムな女性はそれをあっさりと一蹴する。
「あははは、何を言ってんです。こんな簡単な事件、他に無いですよ!」
ハンサムな女性の言葉に目を丸くする警部補。
「あんた、どういう事なんだ!? それは!? もしかして……!」
「えぇ、私には当然犯人だって解っています!」
「それは一体、誰なんだ!? 教えてくれ!」
「そこの目の前のあなた!! そう、この小説を
読んでるあなたが犯人だ!! この小説の11文字目が
そう語ってくれている!!」
「き、君! 一体何を言っているんだ!?」
「警部補。まだ解らないんですか? この小説本編の11文字目を、縦に読んでみて下さいよ」
「え……と、なになに……あ、な、た、ガ、ハ、ん、に、ん、だ、!、……こ、これは……!!」
「そう! つまり犯人はこの小説の読者、異世界の住人ということです!」
「なっ、何だってー!」
……おしまい。