表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/18

幕が上がる

来て欲しいような、来て欲しくないようなその時間はあっという間にやってくる。


『次は明吹めいすい高等学校、演劇部ーーー』


そして幕は上がった。



今回行う劇のタイトルは『キミに贈るアリア』。

数年ぶりに再開した少女とある事がきっかけで歌をやめてしまった少年の物語。

数年ぶりに再開した少女は五感の全てを徐々に失っていくという難病に犯され既に視力がない。そんな少女と過ごすうちに少年は遠ざかっていた歌の世界にまた戻る決意をする。目の見えない少女に歌を届けるために。

ちなみに脚本は椎菜先輩だ。


舞台の上では少女役の一花先輩と少年役の先輩が動き、言葉を交わす。

先輩達が動く度、言葉を発する度に会場が息を呑み、演技に惹き込まれていくのが舞台袖からでも分かった。

「じゃあ、行ってくるよ。」

小声でそう言い出番が来た葉音先輩がスポットライトの下に出ていく。

先輩の役は少女と少年の幼馴染役。この物語のキーパーソンの1人だ。


上手い...!

やっぱり何度見てもすごい!あの一花先輩に引けを取らないほど!


普段とはまた違う魅力で観客を演技に惹き込ませる。


悲しい話ではあるがときに笑いを誘い、でもやはり涙も誘う。

舞台の上で演じる先輩達もすごいがこんな完成された物語を書いた椎菜先輩には本当に感服だ。


僕の役は少年のクラスメイト。台詞は部員の中で1番少ないけどそれでも立派な役だ。


今まで役作りを手伝ってくれた先輩達のためにも... !!


そして俺は光り輝くスポットライトの下へと1歩踏み出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ