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魔法のチケット

「......」

気がつくと俺は制服のままベッドの上で仰向けに倒れていた。

あれからどうやって帰ってきたのかすらよく覚えていない。


家族の問題。


それは俺にはどうする事もできないことで。

話を全部聞いて考えた。

だけど俺は両親の不仲の原因が葉音先輩にあるだなんて思えない。


「...そういえば今日漫画の発売日だな。」

このままこうしてても仕方がない。

俺が悩んでもどうこうできるものではないし、とりあえず気分転換だ。



コンビニで目的の物を入手し帰宅する。

「なんだかなぁ...」

夜の街で一人ぼやく。

ちょうど帰宅時だからか人通りが多い。


そんな中ーー

「あら。」

すれ違った女性が声を上げた。

なんだと思い振り向く。

「あなた...」

声をかけられようやく見た事がある女性であるという事に気づいた。

見た事あるどころかガッツリ言葉を交わした記憶もある。


「ジャガイモの...」

そうだ。以前ジャガイモ選びを手伝ってくれた人だ。

「あのときはありがとうございました。」

「ああ、どういたしまして。」

微笑みながら女性は肩にかけた鞄を持ち直した。


「葉音と同じ年代だからなんだかほっとけなかったのよねぇ...」


そして独り言のようにそう呟く。

......ちょっと待て。

今......

「『葉音』って言いました?」

「え?...あー、ええ。私の...娘なの。」

驚きのあまり声も出ない。

前会ったときに話していたのは葉音先輩のことだったのか...というか!娘っ!?

だとすると葉音先輩の悩みの元凶でもある。


ポケットを探りずっと入れっぱなしになっていた紙を取り出す。

葉音先輩に貰った、もしかしたら状況を変えることが出来るかもしれない魔法のチケット。

「あの、これーーー」

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