希望(のぞみ)(200文字小説)
この小説によって気分を害される方がおりましたら申し訳ありません。決して悪意がある訳ではないので、ご理解頂ければ幸いです。
「希望ちゃん、ローソクの火を消して」
「はーい」
娘がケーキに乗ったローソクの火を一本ずつ吹き消してゆく。
1本 2本
3本 4本
……そして5本目。
――そう、あれからもう5年が経ったのね。
懐中電灯の明かりの中で授かった新しい命。
私はこの娘に希望という名前を付けた。
「ママ、どうして泣いてるの?」
「……嬉しいからよ」
「ふーん? へんなのー」
私の言葉に不思議そうな顔をする娘。
――貴女はね、私に取って希望の象徴なの……
今回、企画を立ち上げて下さった「大橋 秀人」様、及び参加して下さって皆様、有り難う御座いました。