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BAD TRIGGER  作者: hygirl
92/101

Bullet92


 人ならざる者と呼ぶべきなのか、それとも、未だに人の形を維持した人と呼ぶべきか……



 そんな些細な事はソラには関係の無い事かもしれない。今の彼にとって、目の前にいる竜堂アマトは倒すべき敵、自らの信頼する者の目指す理想に至るための道を穢す排除するべき敵でしかない。


 姿も変わろうとソラたちの目的は変わらない。

 たとえ姿が変わり、ある程度の消耗分を回復していたとしても……



「オマエは……ここで、倒す!!」

(コイツをぶっ倒せば全て終わる!!ここで、コイツを倒して、何もかも終わりにしてダウトたちを強化人間のしがらみから解放して……この件を終わりにしてやる!!)


 ただ明確で単純な目的を果たすために動き出したソラ。敵が動く前に仕留め終わらせる、その意思のもとで行動を起こし解決に進もうとする彼のやる気を表すかのように紅蓮の爆炎は強く燃え滾り、そしてソラの敵へ迫ろうとするその足も速さを増していく。


「どんな風になってようと関係ない……!!」

(その姿になった事で何を得たのかは知らないが、どんな風になろうとハッキリと言える事は、オマエは自分から先手を打とうと動くような事が無いって事だ!!オマエは自分の力に無駄な自信を持って相手を迎撃するタイプだって事は散々見せられたからこそ断言出来る!!こっちから仕掛けなけりゃ安全なんだろうけど、安全だとかそんなもんは今は求めてねぇ……!!求めてるのはオマエを殺す確実な……

『1つ問いたいが、今の体力と魔力でその炎の燃やし方をして私を倒すその時まで炎を保てるのか?』


 竜堂アマトを倒す、その上でここまでの経験則から竜堂アマトがソラから攻撃を仕掛けなければ反撃しようとしないと把握しながらも敵を倒すためにはそれを理解した上でやるしかないと考え攻撃を確実に叩き込める間合いへ踏み入ろうとした。


 が、ソラが竜堂アマトへ接近しようと1歩踏み出したその時、竜堂アマトは何故か既にソラの背後に立っており、いつの間に背後に立たれたのかすら分からないソラの事などお構い無しという様子で竜堂アマトほソラの紅蓮の爆炎が最高まで維持可能なのかを尋ねる。



 突然の背後への出現、竜堂アマトへ向けていた殺気が途切れた訳でもソラの敵への注意が逸れた訳でも無い。むしろ、ソラは常に竜堂アマトを警戒し、竜堂アマトは倒すという意思を殺気に変え向けていたのだから見失うなんて事はありえなかった。


 だが、竜堂アマトは背後にいる。


 何が起きて背後に回られたのか、ソラの思考と理解が敵の状態と現在の状況の双方の情報を整理しようと彼の脳内を駆ける中で竜堂アマトはソラの背を軽く押すように触れた。


 何かされた、敵からの接触が何を意味するのか、その意味を知らないはずの無いソラは慌てて敵の方を振り向き攻撃を仕掛けようと試みる……が、ソラが振り向こうと体を動かそうとした瞬間。強い衝撃が彼の全身を襲いう。


 先程までの視認出来ない攻撃なのだろう。だが、先程までとは異なり今受けた攻撃はそれとは異なる異常性を感じ取らせていた。


「コイ……ツ……!?」


 強い衝撃に襲われるソラは全身に痛みを感じながらも吹き飛ばされまいと耐え、強い衝撃に耐えてみせたソラは紅蓮の爆炎を纏う拳で敵を殴り飛ばそうとした。


 が、ソラが攻撃しようとすると竜堂アマトは何の気配も感じさせずに意識外へその姿を消し、ソラたちの自らの意識の中から敵が消えた事に気づいたその瞬間……


『散れ』


 竜堂アマトの声が聞こえたかと思えば突然ソラの周囲の地面が次々破壊され、破壊される地面にソラの意識が向けられたその時、竜堂アマトはソラの眼前に現れると数度の掌底突きを叩き込む事で彼を怯ませ、ソラが怯んだその瞬間が狙うかのように竜堂アマトの黒く染まり潰れた瞳が光にも似た近い何かを帯びさせる。


 直後、ソラが全身に強い電撃を受けたかのような痺れに襲われ、痺れに襲われた事を認識した時、彼の体は傷だらけの血だらけとなってしまい、そして……



 彼のやる気と敵への殺意を示すかのように燃やされていた紅蓮の爆炎はソラのこの負傷を受けてか勢いを失い単なる赤い炎へと戻ってしまう。


「な……に……!?」


 何が起きたのか、その理解がまったく追いつかない。


 ソラの中には竜堂アマトを倒すというやる気と敵を倒す明確な殺意がまだ残っている。

 が、彼の心情に反して彼の体は酷く負傷させられ、滾らせていた紅蓮の爆炎はその勢いを失って赤い炎へと格落ちしてしまう。



 紅蓮の爆炎が赤い炎へと格落ちした……という事をソラは気にはしていない。ただ、今はそれ以上に気にするべき事があった。


 その『気にするべき事』が彼のふ戦意を朽ちさせず保っているのかソラは倒れようとせず、そしてソラは……



「……オマエ、その力……!!」


『今のこちらからの接触だけで看破したのですか?流石と言うべき、何というか……キミの予想通り、いえ、予想していたかはさておき、私のこの力は世界の理を改変し私を絶対とした力を働かせる。私はキミたちのように相手に力をぶつけ潰すなんて事をせずにキミたちを倒す術を得た……と解釈してもらえればいいですよ』


「神にでも……成ったつもり、か……!!」


『神?違いますよ……今の私はこの世界を破壊する《魔人》なのですから』


 自らをこの世界を破壊する《魔人》だと告げる竜堂アマト。


 先程までとは明らかに次元の違う強さを見せる竜堂アマト、この男を倒す術は果たして、今のソラにはあるのか……!?

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