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畜生...!どーしよーもねえツンデレ幼馴染だぜ...!


結局のところ、俺はマヒロと俺の部屋で寝る羽目になった。

マヒロは床。俺はいつも通り、ベッドだった。


「シンジ!寝ぼけて私を、踏んづけたりしたら

承知しないからね!」


「それは大丈夫だろ、多分だけど!」


「それからさぁ、絶対、私の方に落ちてきたりしないでよ!!」


「シンジ、寝相悪そうだし!」


「いやいやいや、それはねーよ。

百パーセントない。俺はいつもベッド上で寝てて、床に落ちたことなんか、断じてないんだ」


「もう、電気消すぞ」


「おやすみ、マヒロ」


フッ、と電気が消えて。


カッチカッチ、という時計の音がやたらと

大きく聞こえてきて。


普段はどーでもいい物音が。


マヒロがそこそこ隣にいるせいか、

やけに俺は落ち着かなくて、

小さな機械音が耳に残って気持ち悪かった。


そんな矢先のこと。


ピカッ....ゴロゴロ...



急に部屋が明るくなった。


そして、すぐにまた暗闇に包まれた。


ガッシャーン!!



落雷のあと、

バシャバシャバシャバシャ...!


という強い雨音がして、

外は、酷い雷雨なのだと知った。


「し、シンジ...!!」


俺は背中に声を受けた。


「え?」


あまりに近くに聞こえたので思わず振り返ると、

マヒロがすぐ横で、両膝立ちしていた。


「い、一緒にねよ?」


「は、はぁ!?」


大慌て、俺は電気のスイッチを押そうとしたその手を、マヒロが制した。


「ちょ、私、かなり薄着になってて恥ずかしいから電気付けないで」


「えええ」


目が慣れて。


よくよくマヒロを見ると、たしかにかなりの薄着のようだった。


キャミソール一枚だった。



「な、なんだよ、おまえ、パジャマはどーした?」


「脱いだ。この部屋、蒸し暑いから」



「あー、えーっと。

それはいいとしてもな。どーしておまえ、

急に一緒に寝ようだなんて?」


「か、雷よ...」


「は?」


「雷が怖くて。シンジがそばにいて添い寝してくれたらきっと眠れると思うわ」


「ええええ」


「お願い、シンジ」



いや、その、目の前にデカすぎる胸があったら、色んな意味で何か間違いを、犯してしまいそーでこわいな。


俺は心の中でそのセリフを吐いたつもりだったが、


いかんせん、口から漏れてた。


あまりの幼馴染の変わりように、

油断したのかもしれなかった。



「いいよ。間違いを犯しても」


「私、叫ばない。

声を押し殺して、耐えちゃう」


「シンジのお父さんを呼んだりは、

絶対しないわ...」


その後。


ボーイッシュな幼馴染マヒロが。


本気出してきて。


もうね。


セクシー美女化して、俺のベッドに潜り込み、

俺の上パジャマに手を突っ込んできた。



「や、やめ、やめろ...」


「やめないよ?だって、シンジのこと、

物心ついた頃から大好きだったんだもん」


どーやら、マヒロは。


ツンツンした幼馴染だと思っていたけど。


実はデレデレも持ち合わせたツンデレ幼馴染だと、今宵、この瞬間に知ったのでした。







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