幼馴染のお母さんが美人過ぎたし、料理も上手い
あまりにも急だった。
俺は反論したが、
大嫌いな幼馴染マヒロとある日突然、一緒に住むことになった。親父は幼馴染の母親と再婚した事をずっと黙っており、俺に反対されたら面倒だと思ったのか、その辺は不明だが、
もう籍を入れてしまったという。
「それがな、シンジ。新型ウィルスのせいで
水商売を始めとしたサービス業が相次ぐ経営難でな。マヒロちゃんのお母さんも勤務先のクラブが閉店に追いやられて、仕事がなくなり、
家賃が払えなくなっちまったんだ」
「だから、俺たちと一緒に住むことにしたんだよ」
「.....っ!!」
「ごめんね、シンジくん。
本当に急で...私達、困っているの...」
この時。
マヒロは強がっているのか、唇をきゅっと
噛み締めていた。
「そういう事情なら仕方ないです...」
「ありがとう...」
こうして、俺は渋々、マヒロ親子の同居を認めたわけだが、良いこともあったんだ。
俺は母さんが小さい頃に病気で他界してしまったこともあり、女の手料理というものをろくに
食ったことがなかったのだが、夕飯時、
マヒロのお母さんが肉じゃがを作ってくれ、
その味に感激した。
「う、うまい...!」
「ほんとー?良かったぁ!!」
でも、嫌なこともあった。
マヒロと醤油差しを取ろうとしたら
手がぶつかり、マヒロにめちゃくちゃ嫌な顔された。
「ちょ、シンジ!気安く私に触らないでよ!」
「な... !お前がぶつかってきたんだろ..」
「まぁまぁ、落ち着いて二人とも」
美人なマヒロママに宥められ、
事なきを得たが、
折角の夕飯の時間が喧嘩っぽくなっちまってた。
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