17.群れ
"女子会中すまん。みんないるな?緊急招集だ。この地区にモンスターの群れが向かっているようだ。ギルド加入者は、任意ではあるがなるべく全員参加するようにとのことだ。クロエは家に返すように"
「わ、この手のクエスト久々に来たっすね」
「……向かう」
「ちょ、ちょっとだけ待っててね!オレガンに変身してくるわ!」
支払いを済ませて外に出て、ケイシーを呼び、ひとっ飛びで家に戻り、ひとっ飛びで戻ってきた。一応"クロエ"は家に戻ったし大丈夫よね?
「ほぁー、本当にオレガンなんすね。なんか生きてたんだなあって感じするっす」
横でメリーちゃんがこくこくうなずいていた。
「いいからケイシーに乗って!ベルとダズと合流するよ!」
それからびゅーんと集合場所へ向かった。
◇
「急にすまなかったな」
「それよりも、モンスターは大丈夫なんすか?」
「種類が多いらしくてな!がはは!俺様がたくさん凍らせてやるよ!」
「……怪我に、気をつけて」
「緊張するな〜」
辺りを見ると、結構な人数が集まっている。
話を聞くと、ガンゲやモーゲ、ディーデイルまでもが洞窟から出てきて向かっているらしい。
「なななんでそんなにたくさんこっちに向かってきてるんだ!」
ガンゲが来るのか……嫌だな、今まで避けて来たのに。
「原因はおそらく……」
と言ってちらりとケイシーを見た。
「あの時はモーゲが集まるだけで済んだんだが……」
それって割と私のせいじゃない!?
「あばばばばばばば大丈夫かな!?」
「がはは!いつも面白いことをするやつと思っていたが、まさかこんなことが起こるとはな!大丈夫だ、ギルドの人たちは原因不明だと言っていた!」
巻き込んだ皆さんごめんなさい!帰ったらケイシーの魔力抑える装置買ってくるからね!
当の本人であるケイシーは我関せずであった。大きいままだと悪食の猫とバレてしまうと思ったからか、普段より小さいサイズにいつのまにかなっていた。
「さて、地響きが強くなって来たっすね、もう来るっすよ」
モンスターの大群は目視出来るところまで来た。
「がはは!多いな!腕がなるぜ!」
「頑張るっすよ〜!」
全く頼もしい双子である。
「気にすんなよ、いくぞ!」
「おうよ!」
私とベルをはじめとした冒険者たちが次々モンスターに突っ込んでいった。
◇
ベルと一緒に戦うのは息が合って気持ちいい。きっと戦うスタイルが同じだからだろう。
「アインフリーレン!」
ダズがどんどん敵を凍らせてくれる。痒いところに手が届く感じだ。ありがたい。
「アテム!」
リサは口から炎を出して、次々敵を焦がしていた。
「……ヒール」
メリーちゃんは私たちだけじゃなくたくさんの人を癒していた。……実はすごい魔力持ってる?
ケイシーはお肉が多そうなモンスターだけに狙いを絞って食べていた。流石悪食。
私も頑張らなきゃ、と思ったらガンゲの大群に当たってしまった。思わず体が強張る。
また……っ!
「オレガン!」
隣には、ベルがいた。
私はもうあの頃の私じゃない。もう大丈夫!
「大丈夫!ありがとう!ベル!」
そう言って、私はガンゲの群れに突っ込んでいった。
「うおおお!!!」
倒せる!今なら倒せる!とぼこすこガンゲを倒していたら、がぶりとディーデイルに噛まれた。
「共食いされてる!」
ひー!と笑っているダズは後で締めるかね!
ディーデイルはすぐにベルが倒してくれた。
「大丈夫か!」
「今毒耐性あるから大丈夫!ありがと!」
そして私はまた、モンスターの群れに突っ込んで行くのだった。
ベルの表情に、気付かずに。
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