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介護士は冒険者になる

読んでくれてありがとう(*´▽`*)

楽しんでくれると嬉しいです。


読者様には申し訳ない事ですが、不定期更新になる予定です。

 冒険者ギルドにやってきた。

 何かの倉庫か工場みたいな大きな建物の隣に、市役所か図書館みたいな建物が併設されている。そして、図書館みたいな建物の入り口に「冒険者ギルド」と看板が出ていた。

 この不思議な建物に興味をひかれてしばらく眺めていると、倉庫のような建物に入っていく人達を何度か見かけた。いずれも冒険者風の人達で、魔物の死体を運んで倉庫?に入っていった。

 あれだな。たぶん、素材の買い取り的な機能を持った部分だろう。すると、図書館?が、事務所的な機能を持った部分か。登録手続きは、図書館?に入ればいいのだろう。


「いらっしゃいませー。

 依頼ですか? 登録ですか?」


 愛想笑いの受付嬢が、1人で暇そうにしていた。冒険者の姿もあるが、まばらだ。そういう時間帯なのだろう。午前中に仕事を受けて、夕方に完了とかいうパターンが多そうだ。俺は風俗いってからギルドに来たから、午後の昼下がりという一番暇な時間に当たったのだろう。


「登録をお願いします。」


 手続きをして、説明を受け、冒険者証を受け取った。

 冒険者ギルドの説明は、よくある感じの内容だった。弱い冒険者に危険な仕事を任せても無駄死にする。冒険者を守るために、そして冒険者ギルドの業績を守るためにも、冒険者の実力と、仕事の難易度を、8段階に分類している。同ランク以下の依頼でなければ受注できない。

 ランクは、Sが一番上で、A、B、C……と続いて、一番下がGだ。なお冒険者の実力は、実績によって評価される。つまり、たとえ世界一強い奴でも、登録した直後は実績がないのでGランクからのスタートというわけだ。

 この実績の記録を管理するために、冒険者証が必要になる。ドッグタグみたいなネックレス型で、プレート部分に鑑定魔法やら記録魔法やらが施されており、最初に装備した者の名前をプレートに表示して、それ以後は他人が装備すると赤く光るらしい。さらに、ランクに応じてプレートの材質が異なり、ランクが変わるたびに再発行になる。材質が変わるのは、高ランクになったら強い魔物と戦う依頼が増えるからだ。討伐したけど冒険者証が壊れて実績に記録できないなんて事を防ぐためである。


「以上で手続きはすべて完了しました。

 お疲れ様でした。」

「ありがとうございました。」


 サムズアップで「いいね」を送り、俺はさっそく依頼書が貼り出された掲示板へ向かう。

 いいねを送るのは、介護士としての習慣だ。年寄りを褒めちぎる、と決めてから、親指と人差し指で輪を作って「まる」を送るか、サムズアップで「いいね」を送るか、半月ほど両方が混在したあとで、ほとんど「いいね」に統一した。座っている老人に、立った姿勢から「まる」を送ると、角度によっては見えにくいからだ。

 それに、心理学的な効果として、人差し指で指さした場合よりも、親指で指さした場合のほうが、「重要だ」という印象を受けるらしい。親指が「重要」というメッセージを送る鍵であるなら、「まる」より「いいね」のほうが適しているだろう。

 どんな依頼があるのか、ざっと確認して、その日は宿屋へ向かった。今から依頼を受けても、暗くなる前に完了するのは難しいだろう。暗くなったら魔物は活発化する。魔物はすべて、多かれ少なかれ闇属性を持っているからだ。

 余談だが、人間にも闇属性がある。しかし同じだけ光属性もあるから、昼も夜もそう変わらない。ただ、昼間の方が光属性が活発化して肉体が活力に満ち、夜のほうが闇属性が活発化してアイデアが浮かんだり欲望が高まったりしやすい。


「…………。」


 受付嬢が、ちょっとだけ本心からの微笑を浮かべた。

 変わった奴だと思われたかもしれない。だが、悪い気はしていないはずだ。

 これを積み重ねると、人間関係が円滑になる。俺なりのコツだ。認知症の老人ですら、何度も繰り返すと「いいね」を返してくる事がある。所要時間は1回1秒、効果は確実にある。やって損はない。

読者様は読んで下さるだけで素晴らしい!

( ・`д・´)キリッ


なお、評価とかブクマとかしてくれると、作者が喜びます。

(σ*´∀`)

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