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介護士はマタタビを探す

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。


読んでくれてありがとうございます.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.


楽しんでくれると嬉しいです。

「毛生え薬の材料になるのニャ。」


 猫獣人がドヤ顔で言う。

 育毛剤か? 確かにそれは凄い技術だ。ハゲを幻影魔法で隠せるといっても、その魔道具は高価で、普通の平民には手が出せない。金持ちなら買えるが、王宮に出入りするような金持ちだと、逆に買わない。なぜなら王宮では魔法を禁じる結界が張られている。これは警備上の理由だ。中に入ると自動的に全ての魔法が効果を失うので、ハゲがバレてしまう。

 だから毛生え薬とやらを売るとしたら客層はかなり限られる。材料の調達法からして、安価に大量生産できるものでもなさそうだ。かといって、自分たちで使うようにも見えない。


「なるほど。

 それで、毛生え薬なんかどうするんだ? 自分たちで使うんじゃないだろ? そんなにフサフサ、モフモフなんだから。」


 猫獣人たちは手首・足首から先が猫のそれになっているタイプで、尻尾もある。あの手で、薬の調合なんて、どうやってやるのだろうか?

 ともかく、そんなフサフサ・モフモフなので、ハゲていない。毛生え薬なんかが必要そうには見えない。


「売るニャ。」

「売るのか。」

「そうニャ。」


 やはりそうか。

 おそらく顧客は、王宮に出入りするような連中だろう。どこかのハゲた貴族か、それともハゲた豪商か……。


「売ってどうする? 猫獣人を街では見かけないし、現金なんて必要なのか?」

「人間の行商人が来るニャ。

 いつもマタタビを売って貰うニャ。」

「マタタビ……。」


 ドワーフに酒、猫獣人にマタタビ、という事か? そんな所まで猫なのか……。


「マクセン。マタタビってどこで手に入るんだ?」

「それなら開拓村で、ちょっと前から栽培してるっすよ。」

「マタタビを? なんで?」

「樹皮を入浴剤にするらしいっす。」

「ほう? そんな使い方があるんだな。」


 樹皮を布袋に入れて使うらしい。神経痛や足腰の冷えに効くのだそうだ。

 それにしても入浴剤とは。風呂が独自に進化しているようだ。いい事だ。


「他には? 葉っぱとか果実とかは?」

「さあ? 捨てるんじゃないっすか?」

「確認してきて貰っていいか?」

「了解っす。」


 マクセンはすぐに走り去った。走らせたら頼りになる奴だ。


「なんニャ? マタタビが手に入るニャ?」

「かもしれない。

 別のルートから手に入るなら、毛生え薬は作らなくてもいいだろ?」

「構わないニャ。」





 待っている間に猫獣人と兎獣人について、その文化を聞いていた。やはり人間の文化とは色々と違うようで、興味深い。ちなみに薬の調合は、指の代わりに爪を使ってやるらしい。猫と同じく、出し入れ可能な爪だ。多少は横にも動かせるようで、人間の指のように途中で曲げることはできないが、それでも器用に色々な道具を使えるらしい。

 で、しばらくすると、マクセンが戻ってきた。


「兄貴、面白い事が分かったっす。」


 そう言ってマクセンは果実を取り出した。

 茶色の、毛が生えた、野球のボールより少し小さいぐらいの果実だ。

 これは――


「キウイフルーツじゃないか。」


 そういえばホームセンターで苗を見かけた事がある。こんな所に普通に売っているのかと驚いたものだ。比較的簡単に栽培できるらしく、1株から1000個も収穫できる場合もあるという。そういえば、マタタビの近縁種でもあって、猫害を受ける事もあるんだったか。

読者様は読んで下さるだけで素晴らしい!(*≧∀≦*)b


評価とかブクマとかして下さった読者様、ありがとうございます。


作者は感謝感激しつつ、小躍りして喜んでおります。(o´∀`o)キャッキャッ♪

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