介護士は軽くあしらう
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楽しんでくれると嬉しいです。
ブライアンの剣を受け流して、回剣して、右袈裟に斬りつける。
だが、寸止めにしておく。
「くっ……!」
ブライアンがガントレットで剣を払おうとする。
だが俺はひょいと避けて、再び剣を突きつける。
「馬鹿にするな! こちらはまだ怪我も気絶もしていない!」
ブライアンはバックステップで距離をとりながら立ち上がる。
だが俺は1mmも離れずにピタリと追っていく。
今回の狙いは、心を折ることだ。実力でいくら圧倒しても、こういう手合いは諦めない。そもそも諦めなくてはならない状況だという認識ができない。恋の病なんてよくいったもので、状況認知能力が低下している病症なのだ。ならば認知症の老人と同じように対処してやればいい。諦めさせる最良の方法は、諦めるまで挑戦させる事だ。
「くそっ!」
ブライアンは再びバックステップ。同時に俺の剣を打ち払おうと、逆袈裟に切り上げる。
俺は回剣してひょいと躱し、首の反対側へ剣を突きつける。ブライアンは空振りした剣が大きく空を斬り、対処できない。
「うおおおおっ!」
ブライアンがデタラメに剣を振り回す。
その全てを、俺は受け流し、かいくぐり、躱し、いちいちピタリと剣を突きつける。
「むおおおおっ! くそおおおっ! なぜだ! なぜだあああっ!」
勝手に白熱しているブライアン。顔を真っ赤にして剣を振り回している。
介添人のゴライアスがじれていた。
「兄貴。」
マクセンが呼ぶ。
ゴライアスの様子に気づいたらしい。
「手を出すな。」
「了解っす。」
マクセンはあくびをかみ殺しながら答えた。
その様子も、ブライアンとゴライアスを逆上させたらしい。
「貴様! ブライアン様を愚弄するかッ!」
ゴライアスが剣を抜いて参戦してきた。決闘ではよくある事だ。決闘が盛り上がってくると、介添人が参戦して、結局は2対2の乱闘になる。
しかし、今の会話のどこがブライアンを愚弄する事になるのかさっぱりだ。むしろ愚弄されているのはゴライアスなのだが。参戦してもしなくても同じだから、マクセンの出番はない。
案の定、ゴライアスの動きも速い。ゴライアスも魔法の装備で固めているらしい。しかも武器を制限されていない。ゴライアスの剣は、自前の物だ。
「うおおおっ!」
斬りかかってくるゴライアス。その剣が火を噴く。炎の魔剣か。
「もらったぁ!」
同時にブライアンが突っ込んできた。
左右の敵。型通りの動きで対処しよう。
まず右から来るゴライアスの手を斬り飛ばす。人数を増やして襲いかかれば何とかなるなんて事を思わせないために、ここは容赦なくバッサリだ。
「ぐあっ!?」
ゴライアスがひるんだ隙に、今度は左から来るブライアンを――おっと。型通りだと斬り伏せて、とどめに突き刺してしまう。ここはブライアンの剣をいなして、さらに踏み込み、喉輪で吹っ飛ばしてやろう。本来は小太刀の型だ。
「ごふっ!?」
チェックメイト。剣を突きつける。
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作者は感謝感激しつつ、小躍りして喜んでおります。(o´∀`o)キャッキャッ♪