介護士は試し斬りをする
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楽しんでくれると嬉しいです。
読者様には申し訳ない事ですが、不定期更新になる予定です。
ゴーファ公爵の屋敷を辞して、翌日、冒険者ギルドに顔を出すと、マクセンとアルテナがいた。
「おお、久しぶりだな。」
「1ヶ月ぶりぐらいっすね。」
「村はもういいの?」
マクセンとアルテナは、開拓3日目から村を出てギルテールで冒険者活動に戻っていた。
聞けば、ちょくちょく風呂に入りにきていたらしいが、いつもアーネスと対戦していたせいか、出会わなかった。
「ああ。今日から冒険者活動を再開する。
そっちは? 変わりないか?」
「また『蛇』の動きが活発化してるっす。
冒険者が襲われる事が増えてるっすね。」
「場所は少し変わったわ。このあたりじゃなくて、もっと北の方ね。」
村が制圧される事も増えているという。
その都度、警備隊が動いているようだ。
「別に、ついてこなくてもいいんだぞ?」
「そりゃないっすよ、兄貴。」
「あんたを待ってマクセンと組んでたのに、何言ってんのよ。」
「そんな事言ったって、2人とも俺よりランク高いだろ。」
俺は未だにGランクだ。
マクセンはDランク、アルテナはEランクだったが、この1ヶ月で2人とも1ランクずつ昇格している。今はマクセンがCランク、アルテナがDランクだ。俺との差は開いた。
だから俺はソロでやるつもりで、ゴブリン退治を引き受けたのだが。
「じゃあ、好きにしてくれ。
だが、今回は手を出さないように頼む。」
「了解っす。」
「見てるだけ?」
「刀の試し斬りをしたいんだ。」
「はあっ!」
身の丈3mのオーガを一刀両断した。
切れ味はそれなりだが、強度が素晴らしい。斬った感触がしっかりしている。
だが、やはり重さが足りない。大根を切ったような一瞬の抵抗がある。ズバッ、という感じだ。
「すげえ! さすが兄貴っす!」
「オーガを一撃とか……デタラメさがパワーアップしてるわね。」
オーガはあと2体いる。
「むんっ!」
木っ端微塵に滅多切り。2匹目のオーガはバラバラの肉片になって、雨のように地面に降り注いだ。
やはり軽い分、振り回しやすい。連続攻撃には向いている刀だ。
とはいえ、刀の重さを1kgと想定して訓練してきたから、この軽すぎる刀では刀の重さを利用した身体操作ができない。たぶん、この刀は250gぐらいしかない。500mlのペットボトルの半分しかないのだ。コンビニでホットドリンクコーナーにあるコーヒーとか入ってる短いペットボトルと同じぐらいの重さだ。
どうもこの軽すぎる刀は、俺には使いにくい。どうしたものか……重量化の魔法をかけてみるか。
「でやあっ!」
刀を1kgに調整して、3匹目のオーガを斬った。
豆腐を切るように抵抗なくスパッと切断でき、身体操作にも違和感がない。おまけに連続攻撃もこの3回目が一番速く多くできた。
「……こんなもんか。」
引き受けたのはゴブリン退治なのに、オーガを倒しても依頼達成にならない。
ゴブリンを探そう。
「居た……!」
ゴブリンの群を見つけた。10匹ほどだ。
「どれ……ちょっと試してみるか。」
刀に風魔法を乗せて――
「むんっ!」
飛ぶ斬撃。
一撃で10匹のゴブリンが首から上を失った。
「おお……! これは便利。」
木刀で地面を切ったときよりも具合がいい。よく斬れるし、魔力の消費も少ない。
喜ぶ俺の後ろで、マクセンとアルテナが表情を失っていた。
「デタラメっす……。」
「ランク詐欺だわ。」
読者様は読んで下さるだけで素晴らしい!( ・`д・´)キリッ
評価とかブクマとかして下さった読者様、ありがとうございます。
作者は感謝感激しつつ、小躍りして喜んでおります。(o´∀`o)キャッキャッ♪