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介護士は薬草を採取する

読んでくれてありがとうございます

.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.


楽しんでいただけると嬉しいです。


読者様には申し訳ない事ですが、不定期更新になる予定です。

 本日2回目の依頼は、薬草採取だ。


「コツは、生えてる場所を把握しておく事っす。

 ほら、そこにあるっすよ。」


 マクセンは依頼を受けずに俺の指導をしてくれている。

 今回は同時にできる依頼がなかったらしい。


「兄貴、それは雑草っす。」


 むう……。

 見分けがつかない。


「マクセンの経験と助言がないと無理だな。」


 持っていったら全部雑草とかの事態になりそうだ。


「半分くらい雑草ってのは珍しくないっす。

 だから、分からなかったら必要量の2倍取っていけば大丈夫っす。」

「なるほど。」


 マクセンは便利_φ( ̄ー ̄ )メモメモっと。


「兄貴。」


 突然マクセンが緊張した声で呼んだ。

 どうした?とは聞かずに、俺は周囲を伺う。短い付き合いだが、こういう時はそういう事というのは分かる。

 ほどなく、魔物の群が姿を現した。


「グルル……!」


 リーダー格らしき個体が唸り声をあげている。

 大きめの犬のような魔物だ。野犬の群。ただし魔物。運動能力が犬より高い。単体ならともかく、群は危険だ。連携して襲ってくる。最初の個体を防いでも、すぐに次の個体が襲ってくるので、対処しきれなくなる。

 だが、考えている暇はない。


「ガウッ!」


 吠えて、魔物が一斉に襲ってきた。

 犬の相手は初めてだが、俺のやることは変わらない。攻撃の瞬間を察知して、受け流し、かいくぐり、回剣して真っ向から斬り伏せ、袈裟斬り、切り落とし、突き刺す。時には先手を取って、攻撃動作が始まる直前(相手は攻撃動作に入ろうとしているから対応が遅れる)に先制攻撃を仕掛ける。


「うおおおっ!」


 マクセンは必死に剣を振り回している。だが、動きがデタラメだ。

 こいつ、剣術はからっきしだな。斥候(スカウト)としては優秀そうだが、攻撃役(アタッカー)としてはイマイチか。盾役(タンク)も無理だな。

 魔物の群は、早々に俺への攻撃を諦めて、マクセンに集中した。


「うひいいい!

 なんで俺のとこばっか!?」


 おや? ちゃんと状況が見えている。焦っても視野が狭くやらないとは、さすがベテランだ。

 まあ、見捨てるのはもったいないから、助けよう。


「むんっ! はあっ! とうっ!」


 こっちに向かってこないから、一方的に攻撃できる。

 間もなく魔物の群は撤退した。


「助かったっす~。

 兄貴、さすがっす。強いっすね!」

「鍛えたからな。」


 1億年ぐらいね。

 居合の動きを介護技術に取り入れることはできるが、その逆はできない。せいぜい介護の場面で居合の動きを確認し、定着させるぐらいだ。何百年も磨かれてきた居合の技術に比べて、介護の技術なんてまだ数十年しか歴史がないのだから、派生も自然淘汰も全然足りないのは当然である。


「それにしても、魔物が増えたっすね。」

「そうなのか?」

「10年前は、もっと少なかったっす。

 俺が落ちぶれたのも、魔物が増えたことに対応できなかったからっすよ。」


 立ち直ったマクセンの、ここが凄いところだ。

 魔物が増えたせいで落ちぶれたのではない。それに対応できなかった自分の責任だと認識している。人生において、これこそが重要だ。他人や環境のせいにしていては何もできない。自分にできることを探して、自分にできる範囲で改善するしかないのだ。そのためには、物事を自分の責任として考える必要がある。マクセンには、もうそれができている。


「兄貴? なに笑ってるっすか?」

「お前はもう大丈夫だと思って。」

「は?」

「こっちの話だ。」

「はあ……?」


 さて、完了報告に行こう。

 それにしても、魔物が増えた、か。餌が豊富で数が増えたのだろうか? 前世でも、猪が多いと熊が増えていた。だが、豚コレラで猪が激減した時は、熊の餌が不足して人里に出てくる事が増えた。なら、むしろ餌が足りなくて魔物が増えているのか?

 まあ、難しいことを考えるのは、偉い人に任せておけばいいか。若者は目の前のことを頑張ればいいのだ。戦略なんて、経験豊富なジジイどもが考えればいい。だから議員だってジジイばっかりだ。若い議員も増えていたけど、ろくな事しなかったしな。失言したり泥酔したり不倫したり……。

読者様は読んで下さるだけで素晴らしい!

( ・`д・´)キリッ!


評価とかブクマとかしてくれると、作者が喜びます。

(*´σー`)エヘヘ

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