介護士はゴブリンを退治する
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楽しんでくれると嬉しいです。
読者様には申し訳ない事ですが、不定期更新になる予定です。
結局、受けた依頼の内容は、ゴブリン退治だ。
新人冒険者の定番である。
「兄貴! そっちへ行ったっす!」
「とうっ!」
ズバッ! ゴブリンを一刀両断にした。
マクセンはゴブリンをこっちへ追い立てると同時に、自分が受けた別の魔物を倒している。牛追いみたいに走り回って、ついでに目的の魔物を討伐している感じだ。
マクセンの討伐対象は、ゴブリンが乗っているイノシシみたいな魔物だ。ちなみに俺が前に討伐した緑色のやつとは別で、体毛は茶色である。見た目完全にイノシシだ。討伐難易度はゴブリン単体より高くなるが、このイノシシ?も食肉として売れるらしい。歩兵より騎兵のほうが厄介だが、馬は食えるという事だ。ちなみにゴブリンの肉は臭くて食えたものではないそうだ。ドブのような臭いがするらしい。
「どうしても他にも食うもんが無かったときは、我慢して食ったっす。
そのあと臭すぎて吐いたっすけど。」
と、マクセンは思い出して嫌そうな顔をする。
驚くほど足が速いマクセン。しかも凄い体力で走り続けている。実は犬系の獣人とか? そんなわけないか。どう見ても人間そのものだ。
「いや、当たってるっすよ。
クォーターなんで、見た目は人間だし、鼻はそんなに良くないっすけど。」
俺は、待っているだけでゴブリンが集まってくるので、とても楽チンである。ちなみにゴブリンの討伐は、単に害獣駆除として発注されている。放置すると人里に入ってきて、畑を荒らしたり家畜を襲ったりするとの事だ。
「最後っ!」
ゴブリンを全滅させて、討伐は終わった。
「楽をしすぎてる気がするなあ……。」
追い立ててもらって倒すだけなんて。
「追い立てるこっちも楽をさせてもらってるっす!
おあいこっすよ。」
マクセン曰く、猪?狩りを1人で受けると、徒歩のゴブリンの相手もしなくてはいけないから面倒なのだそうだ。それを俺に任せられるのは楽チンだという。なるほど。納得だ。
「ギルドに戻るか。」
「そうっすね。もう1つ受けるっすか?」
「任せるよ。夜になる前に帰れるやつを選んでくれ。いいのがなければ受けないでいい。」
「了解っす。」
マクセンが倒した猪?を集めて運んだ。
兵役で、道具を現地調達する訓練を受けたのが役に立つ。運搬のための道具を即席で作れるから、たくさん運べる。適当な材料を組み合わせて板を作り、そこに軽量化の魔法をかけるだけだ。板に荷物を載せて、引きずって運ぶ。欠点は、積載量があんまり多くない事と、移動の痕跡を残す事だ。発見されたくない場合は使えない。
「またやられたらしい。」
冒険者ギルドに戻ると、なにやら緊張感が漂っていた。
周囲の会話を聞いてみると、誰かが何かの犠牲になったらしい。
「なんの話だ?」
「たぶん、いま話題の謎の集団っすよ。
冒険者ばかり狙って襲ってくるらしいっす。」
「冒険者を?」
盗賊なら商人を襲うだろう。冒険者は戦い慣れているし、荷物は少ないし、襲っても旨味がない。その冒険者を狙うとなると、荷物目当てではなさそうだ。盗賊ではない何者かが、冒険者を狙っている。なんの目的で?
「兄貴も気を付けるっす。」
「ああ。」
常に盗賊に狙われているという意識で、周囲を警戒しておこう。
護衛依頼で自分を護衛するイメージか。今後、護衛の依頼を受けるときの練習にもなるだろう。
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