介護士は脱力する
読んでくれてありがとうございます.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.
楽しんでくれると嬉しいです。
「やれやれ、またか。」
その姿を見て、ため息が出た。
マクセンとアルテナは緊張している。案内役のドワーフは腰を抜かしていた。
ああ、これが普通の反応だったな、なんてのんきな事を考えながら、脱力するのをやめられない。
「グオオオオオオオオオ!」
ドラゴンだ。
面倒なことに狭い坑道の奥に入り込んでいた。ブレスでも吐かれたら逃げ場がない。
さっそくブレスを吐こうと口を開いたドラゴンに、攻撃力上昇の魔法を加えて、下から切り上げる一撃を見舞う。
ドカンと鈍器で殴ったような手応えがして、ドラゴンの下顎が吹き飛び、口が閉じる。
攻撃力上昇の魔法は、衝撃力を強化する魔法であって、斬撃を鋭くする魔法ではない。刃物の衝撃力を強化すれば切れ味がよくなるのが普通なのだが、相手がドラゴンだと硬すぎて斬れない。パワードスーツゴーレムをもってしても、ドラゴンの頭蓋骨には傷がつけられないのだ。一応鱗はちょっぴり斬れたが、たいしたダメージになっていない。
しかしあごの下ががら空きになったので、飛び込んで逆鱗を狙って斬りつける。ドラゴンの逆鱗はあごの下にある。
「はあっ!」
魔法でコピーした斬撃が連続で襲いかかり、ドラゴンを切り裂く。
やってみると、コピーした斬撃が余って天井を斬った。1発の威力が上がっている証拠だ。パワードスーツゴーレムが強化されていることを実感できた。
ともかくグラビ石採掘の障害はすべて取り除いたはずだ。
「あとは設備の復旧か。」
「すぐやっつけるよ。物作りはこっちの領分さ。」
案内役のドワーフが、にかっと歯を見せて笑う。サムズアップ付きだ。
直後にドワーフは真顔に戻って、俺の刀に視線を落とした。
「改良してやろうか?」
「いいのか?」
「グラビ石がちょうど役に立つ。」
ならば是非もない。俺は刀を改良して貰うことにした。
確かに、軽すぎるのと切れ味が足りないのが問題だった。グラビ石は硬くて重たい物質だという。どのぐらい硬くてどのぐらい重たいのか分からないが、ドワーフが改良できるというのなら、できるのだろう。少なくとも重さの問題は解決しそうだ。
翌日にはもう設備が復旧し、採掘が始まった。さすがドワーフだ。
俺たちは王宮でドワーフの王に再会した。
「ご苦労だった。ドラゴンがいたとは驚いたが、倒してしまうとは、さすがはSランク冒険者だ。
刀の改良は、余が保障しよう。あの案内役だが、実は当代一の鍛冶師だ。きっと満足いくものに仕上げてくれるだろう。」
「ありがとうございます。」
「さて、それはあの男が言い出したことだ。
それはそれとして、余は余で礼をせねばならぬ。」
「今後もよい関係を続けていければ幸いです。」
「うむ。ならば国交を結ぼう。」
エルフの国と同じく、ドワーフの国とも地理的困難のせいであまり交流がなかった。
これで3種族は技術的な躍進を遂げるだろう。
読者様は読んで下さるだけで素晴らしい!(*≧∀≦*)b
評価とかブクマとかして下さった読者様、ありがとうございます。
作者は感謝感激しつつ、小躍りして喜んでおります。(o´∀`o)キャッキャッ♪
こちらもよろしくお願いします。
トランスポーター~外れスキル「歩行」が実は最強スキルだった件~
https://ncode.syosetu.com/n1167ga/




