介護士は鉱山へ向かう
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「鳥獣人への対策として、網を作るつもりだ。」
ドワーフの王に面会すると、非殺傷の方法で無力化するために、網を投げて捕らえる予定だという。
なるほど、効果的な方法だ。網にかかれば翼を自由に動かすことはできず、空は飛べないだろう。そのまま動きを拘束する事になり、捕獲も無力化も容易だ。
「網は大量に必要だ。そこで、魔道装置を使って網を自動的に作ることにしたのだが、この魔道装置を作るためには、特殊なドリルが必要になる。
そのドリルの素材になるのが、グラビ石という鉱物だ。非常に重くて硬い。
ところがグラビ石の鉱山には、内外に鳥獣人が住み着いている。そのために近づけば攻撃されるばかりか、大量の糞で汚染され、そこからキノコ系の魔物が湧いている。これらを排除しても、糞の清掃と、設備の復旧という課題が残っている。
やる事は山積みだが、まず鳥獣人の排除を頼みたい。」
ドワーフは屈強な戦士としても働ける。あるいは冒険者ギルドに依頼を出すという手もある。
なんでそうしないのかといえば、相手が鳥獣人だからだ。つまり空から攻撃してくる。対空戦闘に優れた人員が必要なのだ。投網という方法は、ドワーフが対空戦闘力を手に入れるため。それさえ手に入れば自分たちで対処できるというわけだ。
ウォーラックに頼んだのは、信用できる人物がほしいという理由だった。グラビ石は産出量が少ない。地球の言葉でいえばレアメタルだ。盗掘とか占拠とかには十分に気をつけなければならない。それにグラビ石を加工する方法や、グラビ石を使った工具を使うという事も、機密情報なのである。
機密情報には、いくつかのレベルがあって、レベルの高い機密情報ほどアクセスできる人物は限られる。グラビ石を加工するという事実や、グラビ石を使った工具があるという情報は、機密情報の中でもレベルが低いほうであるらしい。
ともあれ、そんなわけで鉱山へ。
案内してくれたドワーフが遠くの山を指さして、
「あれがそうです。」
と言う頃には、ギャーギャーと鳥獣人の鳴き声がやかましく聞こえてきていた。
近づいていくと、たちまち鳥獣人が大挙して襲ってきた。傷つけないように、今回は刀を封印して対処することにしたが、数が多いので魔法を使う。
「臥床介助ッ!」
空中から襲ってくる鳥獣人を、地面に叩き付けるように寝かせる。風魔法で空中に手を作り、鳥獣人を掴んで投げる。柔道と違って相手の襟を握力でつかむ必要はない。脇の下へ腕を入れてやればいい。後方へ逃げないように背中を軽く支えるようにして掴むのだ。あとは普通に投げ飛ばす。
背中からそっと寝かせてやるのが本来の臥床介助だが、今は戦闘だ。乱暴に背中を打ち付けるように投げてやると、衝撃で横隔膜が痙攣して呼吸がままならず、しばらくはろくに体を動かすこともできない。
この隙にマクセンとアルテナが忙しく動き回って、鳥獣人たちを拘束していく。俺も身体拘束の魔法で手を貸すことはできるが、上空にはまだ鳥獣人が残っている。
彼らは、いきなり地面に墜落した仲間を見て、こちらを警戒するように距離をとっていた。風魔法で作った手は、素材が空気だから目には見えない。傍目には何をされたのか分からないだろう。
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