介護士は先輩を舎弟にする
読んでくれてありがとう(*´▽`*)
楽しんでくれると嬉しいです。
読者様には申し訳ない事ですが、不定期更新になる予定です。
過去を振り返る友達は必要ない。過去は変えられないのだから。
だが、未来を目指す仲間は素晴らしいものだ。協力して未来を作っていけるのだから。
「兄貴! ジャイロの兄貴!」
と、血色のいい細マッチョの男が駆け寄ってきた。
「……どなたですか?」
「俺です。兄貴に絡んで説教して貰ったチンピラです。」
はにかんで、彼はツルツルになった自分の頭を撫でた。
え? 昨日の今日でこんなに体格が変わるのか?
……これがファンタジーか……。
「そういえば名前は? それに、何の用だ? 対人戦の訓練か?」
昨日の印象がアレだったので、敬語を忘れた。
まあ、こいつの扱いはもうこれでいいか。
「マクセンっす。
兄貴の言葉が胸に刺さって、鍛え直してきたっす。
もうあれは目から鱗ボロボロっした。」
「それで『兄貴』か。」
「舎弟として、兄貴を見習って男を磨くことにしたっす。」
え、なにその任侠みたいなの。俺やくざじゃないんだけど……。
「そ、そうか……。」
とはいえ、だ。
俺は俺の人生にしか責任は持てない。他人の人生の時間を使うことはできないからだ。だから、俺が決めた事を他人に否定される筋合いはないし、他人が決めた事を否定する権利は誰にもない。俺にもない。つまり、マクセンが舎弟になると決めたのなら、俺に拒否権はない。(面倒を見てやるとは言ってない)
「まあ、好きにしたらいい。」
「ありあたんす!」
もう二度と絡んでこないだろうと思っていたのに、昨日の今日で絡まれるとは。
まあ、こういう絡み方なら害はないし、いいか。
思考を切り替えて、掲示板を見る。
今日はどんな依頼を受けようか。
「兄貴、これがおすすめっす。」
マクセンが1枚の依頼書を剥がした。
内容は――
「報酬額は普通だけど、移動距離が短いから短時間で終わるっす。
すぐ終われば、また別の依頼を受ければいいっす。
目的地が同じなら、複数同時に受けるのもいいっすよ。」
内容はどうでもいいんだな……。
「さすが先輩冒険者。稼ぐコツを知ってるなあ。」
「このぐらい普通っす。」
俺は「いいね」を送る。
マクセンは苦笑いだ。
しかし、悪い気はしていないはず。
当たり前の事を、当たり前にできる。それもまた大事な事だ。できない人だって居る。
大事な事は、認めることだ。
できる人は凄い人。
できない自分には成長の余地がある。
相手を認めれば人間関係は良好になり、自分を認めれば成長の糧になる。
「じゃあ、それを受けるよ。」
他人の意見を聞き入れる事も、重要だ。
マクセンは、そうやって立ち直ったのだから。
マイナスからプラスに立ち直ったマクセンに比べれば、まだ俺はマイナスになっていないのだから、同じ量だけプラスになったとしても、マクセンより大きくプラスの結果になるはずだ。
-10+20=10
0+20=20
そういう事だ。
読者様は読んで下さるだけで素晴らしい!
( ・`д・´)キリッ
なお、評価とかブクマとかしてくれると、作者が喜びます。
(σ*´∀`)