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17、老魔法使い

『無事に魔族との講和に成功した女勇者一行

 帰国し、一息をつこうかと思ったときに元国王様からの言付けが届きます


 勇者様を追う旅もそろそろ佳境になってきたのではないでしょうかね?

 早く彼を見つけてあげてほしいものです


 彼女たちの道は勇者様につながるのかどうか

 それは彼が握っていると言っても過言ではありません


 では、お楽しみください』



「父上が?

 ふむ、確かに受け取りました。」



 元国王様は何のようだって?



「・・・今回の講和に貢献した女勇者一行を連れて、父上の所に来るようにって書いてる。」



「それ以外に何か書いていないのですか?」


「一切書いてないわ。

 全く、父上も(せわ)しないわね。


 たぶん魔族の事が聞きたいんじゃないかしらね?


 ほら、今までが人間の国を表から裏からと制御してきたし、魔族との講和なんてのは自分でも直接情報を得たいだろうしね。」



 特に、これからの用事もなく、丁度いい。


 今日は疲れをとって、明日伺う事を伝えて。



「い、一応元でも王族ですから、すぐってのもよろしくないような気が・・・」



「構わないわよ。

 私も行かなきゃいけないし、対等な立場で話せるように言っとくから。」



 なら明日。



=============================



 元国王様、召喚に応じ女勇者、ここに参上いたしました。


「・・・」

「・・・」


 ・・・何?



「いや、まともな敬語を話せるんだ、と。」


「コクコク」


 あなたたちは失礼。これはあくまでもポーズ。心底からの敬語なんて話した事は無い。



「そっちの方がワタシは失礼だと思うがね。」



 マコトニスミマセン、モトコクオウサマ。



「おーおー、昔のあやつにそっくりじゃな。


 あやつもひねくれていた時期にはそんな感じだったぞ。」



 っ!



「そう、勇者だよ。

 探しているのだろう?」



 お父さんの居場所を知っているの!!?



「いや、知らん。


 

 これ、あからさまにため息をつくでない!一応は王族だぞ!?


 なんだその使えね~ みたいな目は!?」



「そりゃ、お前さんが使い物になってねぇからじゃよ。」



「黙れ!ワタシはまだまだ現役だ!」


「ふん!老いぼれたから後任に任せようとほざいていたのはどこの誰じゃったかのう?」


「ふぬぬぬぬ!」




 あなたは・・・?



「お前が女勇者か・・・


 確かに似ているのう。若いころのあいつそっくりじゃな。


 ワシの名は老魔法使い。最も勇者を知る人間じゃよ。

 今日は盟友たる元国王に呼び出されただけじゃ。」


 私はどちらかと言えばお母さん似。だけど、お父さんに似ているというのならば、嬉しい。



「それが、最低な人間でも、か?」



 ・・・今、

 今何て言った?



「最低な人間と言ったのじゃ。



 いや、屑か?それともゴミかのう?

 残念ながらワシの少ない語彙ではこれ以上あやつにぴったりの言葉が見当たらん。」



「老魔法使い・・・おぬしワザとやっておるじゃろう。


 老い先短いこの身体にはこの魔力の荒波は少し厳しいわい。」



「現役とちごたんかい。



 女勇者もその馬鹿魔力を制御しなおしな!ワシらみたいな老いぼれを殺したいのかい!?」



 ・・・


「っ!ぷはぁぁ~


 あんたね!ちょっと挑発されたからって、あんな全開で怒るな!!

 こんなんで怒ってたらあの爺さんとは会話すらできないわよ!!


 それに私や森の民・女なんかのちょっと魔力量が多いだけの人間には毒になんだから!!」


 ・・・ごめん。



「分かればいい。


 全くもう。勇者様のことになったらどこの誰よりも見境なくなるんだから。

 ほら、森の民・女も大丈夫?」



「えっ、えぇ。

 魔力に充てられただけですから、少し休めばすぐ治りますよ。」



 森の民・女もごめん。


「いえ、気にしていませんから大丈夫ですよ。」



「ふぇっふぇっふぇっ!


 まだまだガキンチョじゃのう。こんな小娘に本当にあいつの事を話してもよいものかのう?」



 ・・・老魔法使いには謝らない。

 あなたが私の大事なものを侮辱したのは確か。


 もしもあなたにお父さんを侮辱する権利が有ったとしても、私にはお父さんを愛する権利が有る。

 だから、謝らない。けど、皆に迷惑をかけたのは認める。


 これからはもっと制御に力を入れて、暴走してもピンポイントに発散できるようにする。



「えぇ意気込みじゃ。



 さて、元国王よ。おぬしは」


「分かっておるよ。


 ワタシは出ておこう。

 存分に楽しむがいい。ボソ」



「ふん!



 じゃあまずはワシの名前からじゃ、

 ワシは老魔法使い。この国にはもう数十年以上客分として世話になっておる爺じゃよ。

 そして、勇者を除いて最も多く魔王討伐任に参加した者だ。」


 私は・・・


「いや、わざわざ言わんでもええ。


 王妃

 元は暴れ王女として皆にその名前を知らしめていたが、1回目の魔王討伐任に無理やり付いていき、これに成功。<勇者>と同じく、世界を救ったものの称号として<聖女>をさずかる。好きでもない男に婿入りされてからは父親と裏からこの国を操っている。最近の悩みは太った事じゃ。


 次n」



「ちょっと!!なんで最近の悩みまで知ってんのよ!!?」


「に


 森の民・女

 勇者の介護をすることで情が移る。しかし、元旦那の付きまといにより破局。現在は勇者の残したレシピを用いて、酒場の厨房で働いている。お前さんの元旦那は魔法が封印される牢から脱獄したそうだぞ。」



「な!!」


「次に「待って!一体どういう」


 女勇者

 勇者の実の娘。勇者を自称するとともに様々な繋がりを作り、勇者の行方を追っている。方向音痴で母親の作るシチューが好物。母親は元娼婦で、現在はそこそこの大きさの街の民宿で働いている。そして、彼女の昔の名前は看板娘。」



 っ!!!!?



「いったいどういうこと!!?森の民・女の元旦那が脱獄しただとか、女勇者のお母さんが奴隷になって死んだはずの看板娘さんだなんて!!


 答えによっちゃあんたの首は保証しないわよ!!?老魔法使い!!」



「ふん、どういうこともなにも、言った通りじゃ。

 お前さんの元旦那は封じられた魔法ではなく、純粋な腕っ節だけで脱獄したのじゃ。


 そして・・・・お前さんの母親は間違いなく看板娘じゃよ。



 さっきもそっくりじゃと言ったろうが。あれはお前さんの母親の若いころにそっくりじゃといったのじゃよ。



 特にそのブロンドの流れる髪はあの頃あまり旨くは無かったあの店の名物じゃよ」




 お母さんが看板娘で、元奴隷、そして、元娼婦??


「私の方はもういいんです!!元旦那のことは今は関係ありません!


 けど一体どういう事なんですか?!」



「頭が混乱するのもよくわかるがの。これは全て真実じゃ。


 ワシは勇者のことならば何でも知っておる。

 ワシの調査でお主らのことを調べ上げたように、30年前もワシは勇者を監視していたのだから。」



「監視って!!昔からエロ爺だと思ってたけど、そこまで落ちたか糞爺!!!」



「あほう、お主らを見て興奮などできるか。既に枯れておるわい。」



 教えて。



「うん?」


 勇者を最初から監視していたのなら、お父さんのことを誰よりも知っている、その言葉に偽りはないはず。



 最も知り得ているあなたにお父さんの事を聞きたい。

 教えて。




「ええぞ。

 もともと、お前さんらにワシの話をするために呼び出されたんじゃからな。」



「ふむふむ、何から話そうかのう?




 では、まず最初にワシの事を少し詳しく話しておこうかの。


 ワシは魔王討伐任の1回目と2回目、3回目の途中から、4回目に同行し5回目以外のほぼすべてを把握しておる。


 もともとワシの任務は勇者という不確定要素が魔王討伐を最後までやり遂げられるかどうかの監視。

 最初からワシがほぼ最後まで付いて行くのは決まっておった。


===============================




 勇者がワシ、女僧侶、男魔法戦士とともに旅立ち、1回目の旅は皆が誠に充実しておったよ。まぁ、それも途中までじゃったがな。



 詳しい事は既にそこの王妃に聞いておるじゃろうから、省略するぞ。

 勇者は1回目の旅で正式に<勇者>としての活躍が認められるようになるが、初めて好きになった女は別の男に寝取られ、自暴自棄になりそうなところを救ってくれた次の女は勇者を出世の道具としてしか見ておらなんだ。

 

 このころのワシはあまり職務に真面目ではなかったからの。今の国王があぁなったの原因の一つはワシが仕事の報告書をあいつに任せた事じゃろうな。



 そして、2回目のワシ、男僧侶、女騎士の旅でも勇者は新たに2回の女の裏切りを目の当たりにする。村人女は別の男と結婚し、そして女騎士は・・・




 これはまだお主らが知らん話じゃったか。



 女騎士は元々、男魔法戦士が好きじゃった。というのもあの女は地位が好きなあほ女じゃからだがな。

 国一番で最強と言われていた男をモノにできた時のステータスを狙っておったのじゃ。



 そして、男魔法戦士が国王となり、自分の手に届かないところに行ってしまったがゆえに、手の届く<勇者>へと標的を変更した。

 そのために、その時に良い雰囲気であった村人女との仲を一度壊さなければいけないというて、旅のさなか勇者の思考を自分寄りに誘導していったよ。村人女と勇者の手紙は全て燃やしながらな。



 そして、国に戻った勇者は女騎士の真実を偶然知ってしまい、裏切られて捨てられるくらいならばと、自分から捨てた。



 そこからも、しっておろう?

 女商人に利用されたあと、看板娘、そう女勇者の母親である元娼婦と結婚し、看板娘が奴隷となる。その後の調査で死亡を通達された勇者は人間という人間を疑うようになった。

 店先の商品に毒が塗られているのではないか、なんという妄想じみたものまでのう。


 3回目の魔王討伐は噂が流れたと同時に人間の国から逃げるように旅立ったらしいため、最初は知らん。



 このころになると、ワシら抜きの勇者単独であっても魔王に勝利できるようになっておったから、ワシも仕事に関しては不承不承じゃったわい。



 そして、次にワシが知っているのは魔王城にて殺されそうになる勇者と呆然とした魔王じゃ。


 呆然とした魔王にこれ幸いとワシと男僧侶は元国王様の伝手で協力を依頼した森の民の集落にて養生させる事にした。



 ここもお主らの方がしっておろうて。


 魔王3を討伐したワシらは帰国。




 考えてみれば、ここ、森の民・女の下が最後の休息となったのじゃな・・・



===============================



 すこし疲れたのう。」



 半分以上は知っている話。

 けれど、お父さんの物語の詳細と舞台裏が見えてきた。



 早く知りたいけれど、急かさない。あなたの話しやすい時に話すのを再開して。



 そうかいそうかい。なら、お言葉に甘えて、少し休憩させてもらおうかの。





長くなりそうだから、分割します!


リアルがやばい!

卒論が先生の指示が来なくて動けない


けど、来たら一気に動かなくちゃいけない時期!!

よって今の内に書きだめしとかないと(12月20日現在)

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