仕事との出会い
この小説は作者が書きたかったから書いたオナニー小説であります。それでも良ければ読んでください。
大学からの帰り道、私は求人誌を見ていた。登校時に地下鉄で仕入れたものだ。親からの仕送りや奨学金があるから、別に働く必要はないが、遊んで暮すだけの余裕もないから、遊ぶ金欲しさにアルバイトを探しているわけだ。ただ、今見ている求人誌を見渡しても、大学の授業の邪魔にはならず、なおかつある程度の収入が得られるアルバイト先を探しているのだが、いかんせん不景気な世の中、そんな都合のいいバイト先は見つからなかった。
講義の単位を一つでも落とすか、収入が低くても我慢するかのどちらかにするか迷っていると後ろから、
「すいません?少しよろしいでしょうか?」
と声をかけられた。振り向いてみるとそこにはスーツ姿の20代後半の女性が立っていた。
「なんでしょうか?」と聞いてみると耳寄りな情報が返ってきた。
「あの、求人誌を持っていることはアルバイト先を探していることですよね?よろしければ私たちの店で働いてみませんか?今人手が足りなくて困っているのですよ。そちらの都合を優先させますし、給料はある程度は約束します。」
と正直胡散臭いことを言われた。
しかし、私も困っていることは事実だ。余り悩みもせずに「詳しい話をお願いします。」と答えた。すると、
「ありがとうございます。立ち話もなんですし、私たちの店にまず来てみてください。」
といきなり私たちの店という所に連れて行かれることになった。
「ここが私の店です。」
と自慢げに紹介された。場所は大学から自転車で15分の所であり問題はない。
ただ、問題があるとすれば、看板に「メイドカフェでようこそ」と書かれていることだ。
いくらなんでも、アルバイトを紹介されたと思ったらそこはメイド喫茶だった、という普通ではあり得ない状況になったわけだ。
しかし、ここまで来たのだから店に入り詳しい話を聞くことにした。
労働時間は土日8時間勤務で、時給1050円。飲食店にしては結構好条件である。仕事内容はキッチン補助ではなくホールスタッフ、つまりメイドとして客に接するわけだ。
この段階で相手の人がある勘違いしていることに気付いたが、余りに仕事条件について熱心に話す姿を見ていると、話を遮る気にはなれなかった。頑張っている子を見ていると応援したくなる印象である。相手の方が年上であるに違いないのだが。
仕事内容について一通りの説明が終えた後、ようやく私が話を切り上げようとした時に、
「それでは、服の採寸をとります」
とまるでバイトが決まったように言われた。この人の特性の一つに「人の話を聞かずに物事を行う」があることがわかった。
とはいえ、私としてもこれ以上無駄な時間を取りたくないので、きっぱり言うことにした。
「僕は男ですよ。」
相手はぽかんとした表情をしていた。
昔から女に間違われてしまうことが多かったので驚きもしない。髪型は男性としては長めだが女性としてはボーイッシュと言われるほどの長さであり、顔立ちは男性・女性の両方に見てとれる中性的な印象を持っており、服装は長そで・長ズボンと男性・女性の両方が着ていてもおかしくないものである。だから、見方によっては化粧気のないボーイッシュな女性と見ることができる。
今までも何人かの男性からナンパを受けたことがあったが、私が男性であると伝えしだい「ウソ」と動揺して去ってしまったものである。女性からバイトの紹介を受けたことは初めてであったが、今回も相手の勘違いに終わると思われた。すぐにでも
「いいね。むしろいい。男の娘。うちの店に無かった性質よ。すぐにでもうちの店で働いてくれないかな。」
と謝罪の言葉が返ってくるに違いないと、へ?
ちょっと待て、聞き間違いだよな。おそるおそる「すいません。もう一度お願いします」と聞きなおしてみた。聞き間違いに違いな……
「だから、うちの店に入ってくれないかなって言っているのよ。服装のことは私が準備するし、他の子にもちゃんとフォロー入れておくから大丈夫よ。それとも何か心配事あるの?もし給料に不満があるのなら時給上げるよ。」
………。うん聞き間違いではないみたいだな。女性から私のことを女性だと見られたことは最初であったが、男性であると伝えても「それでも良いよ。」と言われたのは以外であった。
とはいえ、私もバイトを探していることは事実である。自然と口から「心配事なんてありませんよ。むしろ、大船に乗った気でいてください。」とほらが出た。
そうして、私はアルバイトを始めることになった。仕事内容はメイドで性別は男という、変な立場でのバイトの始まりである。
今回小説を書いたのは初めてであり、面白くなかったとは思います。
これからの展開で面白くしようと頑張りますので、
アドバイスがあれば教えてください。