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『AI探偵シャーロットの最適解〜論理100%の彼女は人間の嘘(こころ)が解らない〜』  作者: 仁胡 黒
第一部:探偵始動・事件編

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第10話 残光のアーカイブ(解決編)

こんにちは、仁胡 黒です。

第10話・解決編。

三年前、和戸 宗治が全てを失った「新築ビル爆破未遂事件」。

公式記録では「単独犯による愉快犯」として処理されたその事件の裏には、実はある「データ」の消失を狙った、巨大な陰謀が隠されていました。

シャーロットが復元した断片的なログと、和戸が現場で感じた三年間消えない違和感。

二つの点が結びついた時、驚愕の真実が浮き彫りになります。

「過去」を書き換えたのは、一体誰なのか……。

「……シャーロット。三年前、俺が現場で見つけた『不発弾』の構造わかるか?」


如月が去った後、俺は暗闇の中で右目のレンズを激しく明滅させていた。

 三年前のあの日、俺は爆弾の解体中に「あるもの」を見て、直後に上層部からの圧力で現場を外された。


『……当時の押収品リストには「自作の火薬式」と記載されています。……ですが、今私がシズクのデータから復元した、現場の残留電磁波ログと比較すると……矛盾が生じます』


「だろうな。……ありゃ爆弾じゃなかった。……『物理的なデータ破壊装置』だ」


俺は当時の現場写真——唯一、如月が隠し持っていた「公式から消された一枚」をスキャンした。

 そこには、基板の表面に刻まれた、小さな「天秤」のマークが映っていた。レムナントの前身組織、そして現在の警察上層部の一部が関与する秘密プロジェクトの象徴だ。


『……解析完了。和戸、あのビルの地下には当時、警察の「裏金」ならぬ「裏データ」を管理する極秘サーバーが存在していました。爆破未遂は、そのサーバーを物理的に破壊しつつ、内部のデータを「特定の回線」へ流出させるためのカモフラージュだった可能性が、99.8%です』


「……つまり、犯人は捕まったアイツじゃなく、その『流出先』にいた奴ってことだ」


その瞬間、事務所のPCが勝手に起動し、画面に一つのノイズ混じりの映像が流れた。

 三年前の爆破現場、混乱の中で悠然と現場を去る、若い刑事時代の俺の背中……そして、その背後で影のように動く「ある男」の姿。


「……九条くじょう……!」


俺の右目の視界に、シャーロットが計算した「三年前と現在の点と線」が結ばれる。

 九条は当時から、レムナントの犬として、現場の証拠を握りつぶす役割を担っていたのだ。


『……警告。九条氏の個人IDで、現在この事務所のネットワークへの「侵入」を検知。……和戸、彼はあなたが真相に辿り着くのを待っていたようです。……データの「鍵」として』


「……へっ、望むところだ。俺の相棒は、ただの飾りじゃねえ。……過去も未来も、全部暴いてやるよ」


俺はライターを弾き、暗闇を小さな炎で照らした。

 右目のレンズには、九条の現在地を示す、冷たい緑色のターゲットマークが静かに静止していた。

お読みいただきありがとうございました。

第10話、完結です。

三年前の爆破未遂事件の真の目的……それは、情報の破壊と奪取。

そして、かつての因縁の相手である九条が、実はその計画の実行犯側であったという衝撃の事実が明らかになりました。

物語はここから、和戸の個人的な復讐と、シャーロットを巡る巨大な利権が絡み合う、最終局面へと動き出します。


次回、第11話。

九条の牙城に乗り込む和戸。

しかし、そこで待っていたのは、シズク・セラミスさえも恐れる「第三の勢力」の影でした。

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