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プロローグ
草原が風で靡いている。気持ちの良い風だ。
「ふわあ…こんなに暇だと眠くなるよ。」
そう独りで呟いたのはブロンドの髪、緑の目をした ―ノア―だった。ノアは小さな村 ―テテル村―で生まれ育った齢15の少年である。
ノアは今、村から1番近い草原 ―テテル草原―に魔法の練習に来ていたのだ。
『今日は疲れたし、そろそろ帰ろうかな』
なんて思いながら草原から立ち去ろうとしたとき…
「「た、たすけてくれぇ!!!」」
「ギギィ…!」
「ギャッギャッ!!」
あれは、村の―クク―と―ワール―だ!後ろには魔獣がいる!?
「ノ、ノア!!ゴブリンだ!」
「あんたもはやく逃げなさい!?」
ククとワールは叫ぶ。しかしノアは魔法の練習をし終わったばかりで温まっている。当然、ノアが取る行動は攻めだった。ノアは2人とすれ違い、後ろから追っている魔獣に対して指を鳴らして魔法を放つ。
「【炎魔法 フレア・ショット】!!!」
「ギエェェ…!!?」
「グガァ…!!!」
鳴らした指の先から出た炎の一閃が2体の魔獣を貫いた。残ったのは少し焦げた臭いだけだった。




