今日から本気出す。
昨日も一昨日も言ってました。今日から本気出すって。
うう~ん、出してるつもりなのですが、なかなか上手くいかんとです。不甲斐ない。
例の魔力量が少ないご令息のために画期的な何かができないかと試行錯誤しております。
本人のやる気はある。
魔力量を増やすのは鍛錬あるのみだから頑張って使ってる。
でもお仕事の在庫管理中に魔法をぶっ放すわけにはいかない。その時間は鍛錬できない。
どげんか、どげんかせんといかんのだがどうすればいいのーー!
親という名のクライアント様にクビ覚悟でお子様の仕事はナシにできないのかとそれとなく聞いたのですが、厳しいっぽいです。
大人は例の地権者とか上物の所有者とかが無茶苦茶しないように見張ったり苦情対応で精一杯。国内だけじゃなく、国外に売ろうとしてる馬鹿野郎がいるらしくてもう収拾がつかないらしいです。泣かれました。あ、隣国あるのね。
ご令息の上に年の離れたお姉様が2人いらっしゃるらしいけれど、この2人と坊ちゃんの収入で屋敷と食費が何とかなっている、というか領地収入と別扱いにして取り立て屋とかの回収を回避しているらしいです。
もう無理だよ、諦めようよ御領主様って言ってあげたい。
むしろ坊ちゃんが学園に入ったら終了するのではないかと薄々思うのですけれど、大丈夫なのかしら。
さて、仕事をやめられないなら何とか仕事中に鍛錬するしかないのですが、手段がない。
昔見たアニメとかだとよく魔力操作の練習とかやってましたけれど、この世界だと効果が殆どないんですよね。
この世界では魔法と音楽がよく比較されるのですが、音楽って音や声が出ないと練習にならないですよね? エアーでいくら練習したって音の大きさや響きや声色が練習できないと、正直あんまり意味ないじゃないですか。
魔法も撃って初めて練習が始まるって感じです。
子供は生まれ石のおかげで得意属性とかは分かるのですが、得意な魔法は不明な子が多いです。
現に私だってもう大人扱いされたりしますが得意魔法は不明のまま。
魔法を撃てるなら得意魔法は2、3個あるはずだから、きっと何かできるはずなんだけどなー。
まさかの魅了極振りなのかなぁ。。
あ、そうそう。魔法は基礎魔法ってのがありまして、水・風と火は誰でも出せます。
魔力が弱い子で、手の平に水を湧き出す程度。風は手の平がくすぐったい程度の弱いそよ風か出せます。で、風を飛ばしたり水球浮かせたりできる子だけ火もやっていいよってなっています。じゃないと火傷しますからね。
手の中に直火はヤバイです。大抵びっくりして集中が切れて軽い火傷で終わるそうですが、稀に驚きすぎて火力が強くなる場合があるらしいです。昔はそれで大変だったそうな。丸焼けとか、あ゛ー聞きたくないー。
今は、子供の魔法見守り隊(正式名称知らない)という専用の仕事があるので、そんな事故は未然に防がれます。専門の薄紫の綺麗な結界を張ってくれるので、その中でまずはそよ風魔法から始めます。
って、違う違う。仕事中にこっそり鍛錬する方法でした。
書類仕事でなければ風の放出とかで練習できるのになぁ。
水と火の同時出しで相殺とか……は仕事そっちのけの集中力が必要だから無理ですね。
防音室みたいなのがあればよいんですけれど、有ってもそんな大きな物を持って出勤できないですし。。。




