この世界の人もハマるかな?
月市です。
月が最も輝く日にたつ市なので月市。でも開催時間は日の出ている間。月が出てくると終了です。
お商売屋さんでなくとも誰でも物を持ち寄って売り買いができる日です。
広場の隅っこに修道院もお店を出します。
この街は結構な広さがあるので出店も多いです。お店が視界に収まりません。
住人も多そう。すれ違う人が皆顔見知り、みたいなことは全くないです。
ただ、生活レベルは荷馬車や手押し車なので正直不便。
服も布が重くて固いです。ゴワゴワですが、体が慣れてくれていたので助かりました。
前の世界の感性のままだと肌着の前に部屋の隅を通過する虫のせいで気がどうにかなっていた自信があります。
「やだっ! 隣のお店の室内履きがとんでもなく可愛い!」
「それより中央のお茶屋さんの売り子がジャン様よ!」
「嘘でしょ!? 絶対行かなきゃ!!」
そういえばウチは女しかいないので、女子修道院のようです。
大変かしましいです。
店先にはいつものポプリやハンカチ、栞と一緒に私が思い出したけん玉とミサンガも置いてもらっています。
けん玉扱いしていますが、お馴染みの十字型のあいつではなく、カップインという商品名でロウソク立てみたいな、台からロウソクを立てる棒を取って、本体に紐とその先に玉が付いている玩具です。
持ち手部分が木じゃないのは姉妹の皆さんからのアドバイスです。全部木だと安っぽく見えるんだって。
金属魔法が得意な姉さんその1エミリ姉様に本体を、樹木魔法が得意な妹ちゃんその1ホリーちゃんに玉を創ってもらいました。
紐も魔法で通してもらったのでめちゃくちゃシームレスです。
最初は全部金属で創ってもらっていたのですが、振り回すと危ないので殺傷力が小さな軽くて柔らかい木の玉に落ち着きました。
妹その3元気娘イザベルのデバッグが役立ちました。デバッグ初っ端に目の横に当たったのでヒヤッとしました。
もちろん状態魔法の得意な妹その6マリーちゃんと修復魔法が得意な姉さんその2オーレリアさんで回復済みです。生物も修復でいけるみたいですね。回復魔法ってないのかしら?
ミサンガは単なる組み紐ですが、前の世界と同じで”切れると願いが叶いやすくなる”として売り出してみます。ついでに好きな色を3色選ぶとその場で糸織魔法の得意な3の姉様ソフィーさんと妹その4リズが凄い勢いで手首か足首の長さに編んでくれます。
少々お高めで発色がよくサラサラの糸を使っているので、ファッションとしてもワンポイント……になって頂きたい。
さて、美味しそうな匂いも漂ってきました。
今月の月市。張り切っていきますよ!