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不雲
君に言われるがままに空をみて
青く光る夏の日に
君が指さす明日をみて
君と一緒に明日を見る
雲が流れて、君が笑う
変な形の雲だって、指を指して、
星座を結ぶみたいに、雲の形を新しい形を紐づける
雲みたいな、山もりの氷をほおばる。
白い雲、綺麗なそのままでもいいけれど、
カラフルにした方が楽しいよね
君がべっと出す舌に色がつく
私もべっと出す
二人して笑う
君に言われるがままに空をみて
色づく世界が赤くなり
火照った体に少しだけ涼しい風が吹く
君が指さす先に、まだまだ明るい空に
輝く一等星が、夜の訪れを示していた
まだ、私たちはこの時間に取り残されている
未来を夢に見て、過去に縋って、
今がいつまでもって
もうお別れの時間、
私たちの時間は終わり、
空を漂う雲は、今も空に浮かんでいるのに
私たちは雲じゃないから
私たちは明日またここに来るために
雲みたいに流されない様に、
時間に委ねて、今日を過ごす
明日はどんな雲がいるのかな
雲が分厚く、空にあると少しだけ不安な気持ちになる




