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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
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影叫

 影を見ていた

 影が揺らいでいた

 私はそれをじっと見る

 私と同じ形の

 私ではないそれが

 藻掻くように

 喘ぐように

 揺らいでいる


 ぼやける影

 形をちゃんと作れない

 薄く薄く、私のように

 それでも私について歩く

 私のような彼が

 揺らいでいる


 闇が世界を支配する頃

 つかの間の闇の時間

 影はその形を私とは違うものに変えた

 全てを飲み込むような

 私すらを飲み込んで、

 そんな彼はまだ、私と一緒にいる

 離れずいる


 雨が降る

 また薄くなる彼

 地面に雫が落ちる

 落ちた雫は染みを造りながら流れていく

 それはまるで涙のよう

 彼の涙のように

 流れている


 私は影を見ている

 影が揺らいでいた

 彼は私をじっと見る

 彼と同じ形の

 私ではないそれが

 藻掻くように

 喘ぐように

 揺らいでいる


 私が影ならよかったのに

影との付き合い方を教えてください

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