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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
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悪明

 人知れず、皆の中へ

 人が死んで、悪い物を探す

 いったい誰が悪いのか

 嘘を照らす月が、悪を見ている


 悪い事ばかりが、人の中へ

 誰も彼もが、自分たちの悪を置いていく

 そこには悪だけが溜まっていた


 誰かが人を刺した。

 それは悪い事だ。

 だから、刺した人を捨てた


 誰かが詐欺にあった

 それは悪い事だ。

 だから、その嘘を捨てた


 誰かが転んだ

 それは悪い事だ。

 だから、道を捨てた


 捨てて、捨てて、吐き捨てて

 悪はどんどんと溜まっていく

 悪い物ばかりが集まるここにはなんでもあった


 誰かが傷ついた、だから感情があった

 誰かが裏切られた、だから希望があった

 誰かが狂わされた、だから夢があった

 誰かが絶望した、だから未来があった


 ここは掃きだめ

 最後のピトス

 乙女ですら開けることを躊躇う悪の箱


 人は悪に蓋をする

 悪を明らかにすることはない


 だからここは悪の園

 何もかもを捨てて荒野となったソコと

 何もかもがある悪意の庭


 私は悪にまみれて生きている

悪いものはちゃんと捨てて

善いものをその手に握って生きていきたい

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