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暗症
空が暗くなり、街が眠りに近づく
私は美しい墨のごとし空を見て、魅せられる
それから目を話したくなくて
私が見るのは、夜ではなく
しかし夜であった。
暗い空に雲が薄く見える
決して晴天ではなく、日は見えず、青くもない
であるならば、それは何と言う
街が眠り、木々すらも囀りを止める
何も命を止めていない、炎はまだ燃えているのに
静かに水のように、川のように静かに
世界は、矛盾を孕んだ
不安はここに
夜は暗く
空は黒く
星は輝き
月は見守る
街が眠り
木々も眠り
命が眠り
夢の中で祈りだけが起きていた
空の端が明るくなる
まだ青くはなく、赤く明るく
夜は次第にその名前を変えて、
空は次第にその顔を変えて、
世界は変わらず、回り続けて
私が見た夜は明け、
日と月が役目を交代した
今年はよく体調を崩す年になります。




