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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
58/87

反感

 例えば、それの反対は何なのだろう

 例えば、それ以外の全てを知れば、

 それを知ることが出来るのだろうか


 知らない私は母に聞く


 どうやらそれは確かに存在しているらしい

 どうやらそれは目に見えないらしい

 見えないものの証明

 人に科された命題として、

 私はそれを見つけなければならない


 曰く、著名な科学者は言った

 それを知るためにはそれと反対の事を理解すればいいと、

 そうすれば、きっと理解できると


 言われた通りに反対だと思う事をした

 反対だと言われていることをした


 気が付けば小さな部屋にいた

 どうしてここにいるのだろう

 私は見つけなきゃいけないのに

 こんなところにいられないのに


 私はそれを見つけなきゃいけないのだ


 曰く、穏やかな医者は言った

 それを知るならばそれ以外の全てを知りなさいと

 そうすれば、きっと理解できると


 言われた通りに全てを知ろうとした

 知らない事を全て知ろうと


 気が付けば誰もいない部屋にいた

 どうしてここにいるのだろう

 ここに私の知らないものはないのに

 私の昔から知っている者しかないのに


 私は


 曰く、その人はそれを私に教えたいと言った

 曰く、その人は私にそれを与えたいと言った

 曰く、その人は私にそれを感じているのだと


 私の母はそういって泣いていた

 愛の証明は、まだ

愛や絆に形はなく、目に見えず

しかし、そこにあるのなら

それがもたらす結果も最後も

形はなく、目に見えず、

受け入れるしかないのでしょう

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