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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
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化章

 ステージに幕がかかる

 まだまだ、始まりには遠く

 暗がりにざわめくは、偽りの人々

 ああ、もうすぐだ

 開演のブザーが鳴る


 喝采を

 万来の

 喝采を

 そうして、迎えよう

 バケモノが語る

 世にも珍しい一幕を


 都を行くはただの人

 バケモノ歩くは夜の淵

 決して交わることを知らない二人の物語

 それでも、きっとその二つは似ている

 似たモノ同士の

 入れ替わり


 きっかけは些細な物

 大したことのないすれ違い

 それでも何も変わらないと思っていた

 変わらないはずだったのに

 その日だけは何かが違った


 人だと思っていたのは化け物だった

 人だと思っていた自分は化け物だった


 バケモノだと思っていたのは人だった

 バケモノだと思っていた隣人は人だった


 なら、本物とはなんだろうか

 化け物とは


 入れ替わり、移り変わる

 まるでそれはステージでの演目のように

 そうやって

 生きていた


 拍手を

 万来の

 拍手を

 そうして余韻を噛みしめよう

 自分という化け物の生きざまを

 そうやって飲み込もう、自らの人生を

本性、化粧、化生

日本語は似て、しかし確実に違う言葉が豊富で

楽しいですね

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