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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
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炎夜

 揺らめく夜の中

 何かの声が聞こえる

 その声の正体も知らずに、

 夜を行く

 全てを飲み込みながら


 人がまるで幽鬼のようにゆらゆらと揺れている

 何もないそらを見上げて

 人がどこかへと吸い込まれていく

 まるで大きな意思に導かれるように


 夜はまだ明けない


 夜の向こうから声が聞こえる

 何かの叫び声が、

 生誕の咆哮が、

 痛みに喘ぐ嘆きが、

 命を燃やす、最後の言葉が


 人はゆらりゆらりと揺れている

 何もない空に夢を輝かせて

 人はただ時をまつ、

 やがてくるその時を


 そらに輝くのは月、星

 光はなく

 ただ、それだけで完成した世界の一端

 夜はそれだけで美しく

 夜はそれだけ残酷に

 輝きを放っていた


 時は来た

 人は瞳を焼かれる

 人は音を忘れる

 人は意思を空に奪われる


 ああ、そらよ

 今まさに偽りの炎に照らされる空よ

 夜よ

 炎を呑む、夜輝きよ

 ゆらめく夜が

 散り行く炎を吞んでいく


 人は夢から覚めて

 夜は静寂を取り戻す

 あの声はもう聞こえない

 聞こえるのは潮騒

そういえば、花火大会なんて久しく行っていない...…

今年もどこかでやるのだろうか

たまには行ってみるのもいいかもしれない

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