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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
31/87

暗運

 少しだけ遅いいつもの道

 変わらないはずの普通の道

 ちょっとだけいつもより遅いだけ

 そう、すこし

 遅いだけ


 まだまだ明るいはずの道

 周りの白い家も、

 道端の白い花も、

 信号の白い色だって、

 ちゃんと分かる道


 街灯すらつかない明るい道

 そこに一つ

 いつもよりも暗い影

 なんでもない

 ただの影

 いつもより濃い


 不安が私を追いかける

 恐怖はまだまだ眠ったまま

 少しの不安が私をはやらせる

 急いで帰ラナキャ


 日が傾く

 どんどん暗くなっていく

 まるで、陽が暗闇を運ぶよう

 もうじき夜がやって来る


 街灯が照らして明るい道

 そこをいく

 いつもよりも速足で

 なんでもない

 ただ少し

 いつもより不安なだけ


 不安が私を追いかける

 影の形で追いかける

 少しの不安が私を包む

 急いでも帰レナイ


 影が私においついた

 不安が私においついた

 影が運んだ暗闇

 私は暗闇から逃げたい


 逃げる明るい方へ

 逃げる人のいる方へ

 逃げる闇から

 逃げる影から


 逃げて逃げて逃げて


 気付けばいつもの道

 変わらないはずの普通の道

 ちょっとだけいつもより遅いだけ

 そう、すこし白いだけ


 あ、人がいた

 よかった

 これで

 ワタシハカエレル

暑いですね...…暑くて暑くて

いっそ逃げてしまいたい

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