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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
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雨鈴

 りぃん


 一つ鳴る。

 鈴の音が鳴る。

 この街で、どこかで鳴る。

 聞こえるはずのないその音が聞こえる。

 この街のどこかで、

 誰かの心に雨が降る。


 鈴が鳴る。

 雨の音にかき消されて、

 それでも確かに音が鳴る。

 私はここだと鳴らして教えてくれる。

 例え聞こえなくても、

 誰も聞いていなくても、

 確かにここで鳴る。


 りぃん、りぃん、りぃん


 音が鳴る。

 それは新しい歌のリズムをつくる。

 鈴の音に乗って、歌いだす。

 私はここ

 雨が降る。

 心は雨模様

 街は細い雨


 りぃん、りぃん、りぃん


 音が鳴る。

 リズムに乗って音が鳴る。

 私の心にリズムが宿る。

 この街に呑まれて消える、

 私の歌の音が鳴る。


 鈴が鳴る。

 雨の音と一緒に鳴る、

 楽し気な悲しい音が鳴る。

 私は心と鳴らして教えてくれる。

 例え聞こえなくても、

 誰も聞いていなくても、

 あなたのために鳴る。


 りぃん


 一つ鳴る。

 鈴の音が鳴る。

 この街で、どこかで鳴る。

 聞こえるはずのないその音が聞こえる。

 この街のどこかで、

 誰かの心に雨が降る。


 りぃん、りぃん


 鈴の音は止む

 雨は上がる

 空は綺麗で

 心は迷子

最近、雨多いですね。

本格的に梅雨なのだと感じています。

自室という最もリラックスできる空間で

眺める雨と聞き入る雨音は、一つの芸術だと思います。

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