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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
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雨泉

 波紋が揺れる

 小さな世界で境界を揺らす

 この小さな小さな泉に映る

 小さな世界

 やがて消えてなくなるとしても

 そこに今ある世界


 泉は世界を映す

 少しだけ色褪せた、もう一つの私たち

 小さな泉は私の向かう道に湧き出て

 この世界を写し取る


 小さい境界がそれぞれ映す景色は違う

 それでも、私が見る泉の世界は全てが同じ私の世界

 波紋が揺れる

 飛沫が上がる

 境界が揺れる

 景色が揺らめく


 降り続ける極小の泉

 空から湧き出る自然の泉


 泉は世界を映す

 少しだけ色褪せた、いつもの私

 小さな泉は私の歩んだ道に湧き出て

 この世界を写し取る


 波紋が揺れる

 小さな雨粒、境界を揺らす

 この小さな小さな泉に映る

 小さな世界

 雨上がり泉は枯れて

 そこに今ある世界

水溜りに映る世界はどこか悲し気で、

でも、そこにあるのは確かに現実の写しで

乾いた道に映っていた世界は

気が付けば消えてなくなっていました

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