深紅
ぼんやりと眺めていた
あの海に私たちは辿り着けたのだろうか
もう気付いてはいるんだよ
あの頃には戻れないって
どうしてかな
あなたの温もりがまだ消えなくて
目を閉じてみると
震えているあなたが見えた
透き通るような秋空に
私たちは手放してしまった
時間は止まったように感じるのに
季節は何度も巡っていて
照りつける日差しが眩くて
直視することができなかった
変わらずにいようねって
ありふれた言葉で笑いあっていたのに
今になってなぜか
あなたのことを思い出していて
視認できないから
存在を感じていたくて
変化していくことを
悪いことだと思い込んでいた
だから私たちは
どこかで間違ったんだ




