第6章 新しい友人
朝食が食べ終わり、片付けをした後、マリンさんにもらった服に着替えることにした。私は意外に早く着替え終わって、ダイニングに座っていた。すると、富美も自分の部屋から戻ってきた。
「まあ、似合ってるじゃん。」
私は顔を赤らめながらも言った。
「そう?明君も似合ってるよ。」
富美も言った。私は茶色のハンチング帽をかぶり、シャツの上から、茶色のチョッキを羽織っている。そして、下は布のズボンである。どうやら、この世界では暦の上で春らしいが、さすが、ファッションに興味のない神様というべきか、それともホーンさんの独特なセンスというべきか。絶妙にダサい気もする。しかし、富美が似合ってると言ってくれたので良しとしよう。富美は、白のブラウスにピンクのロングスカート。頭には、麦わら帽子をかぶっている。やはり、富美はどんな服を来ても可愛い。しかし、私は恥ずかしながらも疑問に思ったことがあった。
「こんな状態で空飛んでも大丈夫?」
私は言った。すると、何かを察したように富美は言った。
「ああ、下にはズボンはいてるし大丈夫でしょう。」
私は少し安心した。とりあえず、ダサいかどうかは置いておいて、制服よりはこの世界の世界観に合わせることができたのではないかと思う。
早速、外へ出て村をまわることにした。というのも、私たちは、門と『鑑定屋』と家以外は行ったことがなく、地図を見ればなんとなく想像がつくものの、実際に行ったわけではないので、どのような場所かよく分からないのである。この村は、中央広場から、四方八方に道が広がっていて、村中のどこに行こうにもアクセスがしやすいようになっているらしい。私と富美は、その中央広場に向かおうとしていた。広場に行く途中、私と富美は多くの人から話しかけられ、挨拶もされた。どうやら、新しい住人が越してきたらしいと村中で噂になっていたようだった。それから、人々の対応に追われ、広場にたどりついたのは、昼前だった。
中央広場は円状に広がる広場で、床には石畳が一面に敷き詰められている。そして、中心には小さな噴水がある。また、ここには出店や屋台が少ないながらも常時出店していて、人々は賑わいを見せていた。私と富美は、まずどこかに座って村をまわるルートを考えようと思い、噴水の淵に座った。しかし、人生とはそううまくはいかないようであった。
「おっと、あぶなーい!!」
男性の声とともに飛んできたのは、巨大な木の板。私と富美は、驚いて身体をそらした。しかし、駄目だった。このままでは、木の板が私たちに衝突することは回避できても、噴水の池に落ちてしまう。私と富美は、木の板が通り過ぎた直後、髪の毛が水面につくギリギリのところで、『浮遊術』の力で身体を持ち上げ、気の合った動きで大バク転をした。勿論、私と富美には、とっさにバク転ができるほどの筋力はない。『浮遊術』の力さまさまである。これで大丈夫と思われた。しかし、まだ問題があった。着地する場所がない。このままでは、池に入ってしまう。私と富美は、そこで能力を見せびらかす気は一切なかったが、噴水の真上の空中で静止した。
木の板は、噴水に直撃したようだった。何とか、私たちに当たらずに済んだものの、もしも当たっていたら大惨事だった。とてもよかった……と思ったのは、それが起きて数秒間だけであった。私と富美は、この場所で『浮遊術師』の力を見せてしまったことを後悔した。広場にいた人々は、私たちを見て少しの間きょとんとした後、驚きの声と歓声をあげた。いや、襲ってきたというべきか。それもそのはずである。世界に数名しかいないという超特殊能力を持った人がその場にいるわけだから、誰もが一度は話しかけたいと思うのは当然だ。
「ねぇ、これって『浮遊術』でしょ。ということは、『浮遊術師』なのかい?」
「『浮遊術師』は世界で数えるほどしかいないんでしょう?まさか、2人も会えるなんて……。」
「すごい、すごすぎる。まさか、こんなすごい人がこの村にいたなんて。」
「もしかして、最近引っ越してきた2人って、この子達なのかしら。」
「うわー、こんな人が越してくれば、この村の鑑になるね。」
人々が押しかけてきて、どうしようもない。これでは、村をまわるどころではない。ということで、私たちは空を飛んでこの場を離脱。空から何があるのかを確認してみることにした。
やはり、空の上からはよくわかる。衛星画像の地図のようだ。ここなら、誰も追ってこないし、村の建物の位置も分かる。結局、村の探検は空からの視察だけで終了した。しかし、家の前は、噂を聞いた人々が一目見ようと押し寄せている状態であり、落ち着く様子がない。まるで、スキャンダルのあった芸能人の自宅のようだ。私と富美は、村の外へ出てみることにした。一応、正当な手続きはしなければならないと思い、きちんと門から外へ出ることにした。門には、マイクさんと最初のときにもいたもう一人の門番もいた。
「おっ、噂になってるそうじゃない。おかげで、うちの前、人だらけになっちゃったよ。」
マイクさんは困った顔をしている。私と富美は謝った。
「いいよ、別に。君たちが悪いわけでもないし。」
マイクさんは許してくれた。
「おお、それは気の毒なことで。そういえば、君たち二人、『浮遊術師』の『称号』を持ってるんだって?」
もう一人の門番が言った。嫌な予感がする。
「ああ、2人ともそんな嫌な顔するなよ。あの人たちみたいに問い詰めることとかしないから。」
どうやら、私と富美の2人とも、顔に出ていたようである。その後、その門番は何かに気づいて言った。
「あ、そういえば、名乗ってなかったな。俺の名は、ガリス。よろしくな。」
「井田富美です。よろしくお願いします。」
富美は言った。
「西島明です。どうぞよろしくお願いします。」
私は言った。すると、マイクさんは驚いた顔をした。
「どうかしましたか?」
「え、井田富美と西島明って……俺、下の名前しか聞いてなかったからさ。てっきり君たち結婚でもしてるのかと……。」
私と富美は赤くなった。
「結婚なんかしてません!」
2人はそろって言った。そして、私が注意書きのように言った。
「そもそも、私たち、旅人だったんですよ。」
これを聞いて、ガリスさんは
「あはははは、そうだったな。すまんすまん。」
と笑った。
こうして、私たちは村を出た。ここなら、周りの人々に見られる心配もなければ、大きな障害物があるわけでもないため、のびのびと飛ぶことができる。ここら一帯は、広い草原だが、村から1~2kmほど離れると大きな森があった。さらに奥には、多くの山々が見えるのだが、行くことはしなかった。なぜなら、ガリスさんに、例え、薬草採取で森に入ったとしても、行くのは森の入口から1km付近までであり、そこから先は危険だと言われたからだ。しかし、ここから先、どのような世界が広がっているのかは気になるところではある。
私と富美は、少し時間が経ってから、村へと戻ってきて、世界中の情報についてが分かるという、村の図書館に向かうことにした。この頃には、噂を聞いて私たちに群がっていた村の人々は、全員家の前に待ち伏せしているようだったため、図書館への道のりは、あまり苦ではなかった。図書館に到着して、中に入った。世界中の情報が分かる図書館と聞いて、大きな建物の広い部屋に大量の本が並んでいるイメージが思い浮かんだが、実際はこじんまりとした建物の狭くて暗い部屋に多くの本が並んでいた。これは、どちらかというと、図書館というより古本屋のようだ。しかし、普通の古本屋と違って、本を読めるスペースが小さいながらあり、入口の近くには、椅子がそこそこ大きい机をはさんで2つずつ置かれている。そして、そのすぐ横には、小さな椅子と引き出しのついた机が置かれているのだが、そこが司書などがいるカウンターのようだ。しかし、そのカウンターには誰もいなかった。私と富美は新しい情報を求め、本を探すことにした。
……しかし、どうもいい情報が見つからない。そのような時は、普通司書に頼んで探してもらうべきなのだろうが、今のところ私は、この図書館で富美以外、人を見ていない。私は試しに声を出してみたが、特に反応もない……そう思われた。
「は、はぃ……う、うわぁ!」
図書館の奥の方から、悲鳴と本が崩れ落ちる音がした。私と富美は、音のした方へ向かった。すると、目の前には本の山があった。どうやら、本棚から崩れ落ちてきたようである。声がしたということは、誰かいるに違いない。私と富美は、『浮遊術』を使って、本をどかした。そうすると、山の中から、栗毛で眼鏡をかけ緑色の目をしている、フリルのついたオレンジ色の服を着た、同じくらいの歳の女子が倒れていた。
「おお、大丈夫ですか?」
私と富美は言った。
「ああ、だ、大丈夫です。つい、こっちに気を使いすぎちゃって……すみません。」
その女子は言った。
「大丈夫ですよ。」
私は言った。
「ところで、ここで何をしていたんですか?」
富美は聞いた。すると、その女子は言った。
「あ、ここの本の整理をしていました。」
「というと。」
富美は聞いた。
「はい、私、ここの図書館の司書をしております。アンと申します。」
アンさんは言った。
「あ、そうなんですか。」
アンさんが申し訳なさそうに話すので、私たちも何だか申しわけないような感じがして仕方がなかった。
「私、『博士』の『称号』を持っておりまして、時々、珍しい本を見つけると、何だろう何だろうって、整理しながら見ちゃう癖がありまして……。」
アンさんは言った。
「ああ、そうでしたか。」
私は言った。しかし、この行動は『称号』に限らず、整理や掃除をしているすべての人間が一度は経験することのような気がするが、ここは黙っておこう。そして、私と富美も名前だけだが自己紹介をした。その後、私は気づいた。
「そういえば、先ほど『博士』の『称号』を持っていると話していましたが、ここ周辺の国々とか情勢とか知ってる感じですか?」
私は聞いた。
「はい。」
これを聞いて、私と富美は喜んだ。このチャンスを逃すわけにはいかないと思った。
「おお、それはよかった。では、何もわからない人にも、国の情勢とか分かるものってありますか?」
私は聞いた。アンさんは胸を強く叩いて、
「はい、お任せください!」
と元気よく言った。入り口付近に戻ってきて、一同椅子に座ると、アンさんは聞いた。
「まず、この村のことってご存知ですか?」
「いいえ。」
私と富美は答えた。すると、アンさんは説明を始めた。
「なら、村のことから説明していきますね。この村と草原は、半径およそ10kmにも及ぶ広大な森の中心にあり、さらにその周りには、世界最高峰の山脈が連なっています。勿論、このままでは物資の供給が困難なため、流通用に大きな道が、東西南北一本ずつ存在します。そして、その道の途中、大体トンネルの入り口付近で、世界最強ともいわれる騎士団が警備をしています。この構造により、魔王軍率いる魔物が襲い掛かってきても、森に入れば餓死し、道に入れば騎士団に倒されるので、この村と草原には魔物が入ることが不可能なわけです。」
「なるほど……。」
私と富美は言った。魔王軍という言葉が少々気になるが、聞かなかったことにしよう。そんなことを思っていると、アンさんは、急に手を合わせ、明るい声で、
「逆に言ってしまえば、ここは、交通便が悪すぎて、魔王さえも近寄らない、真の辺境ということになりますね!」
私と富美は少し引いた。しかし、これなら、神様の言っていた魔王の影響がほぼ0の辺境という言葉も納得できる。
「とはいえ、食料や物資は定期的に届けられており、これまでに物資不足になったという記録は残っていないんですよ。すごいでしょう。」
アンさんは誇ったかのように言った。続いて、世界についての話をした。
「この村は、王国の領地にあります。」
すると、アンさんは地図のようなものを取り出した。ここには、大きな大陸が2つ描かれている。
「左側にあるのが、西大陸。右側にあるのが、東大陸です。そして、この王国は、東大陸の最南端に位置し、世界で2番目の面積を誇ります。王様のいらっしゃる王都は、大体国の北にあります。」
アンさんは、右側の大陸の下側を指さした。こう見ると、王国の面積はアメリカくらいである。
「そして、その北側には、南から順に、共和国、合衆国、民国、連合国とあります。さらに、西大陸には、南から順に、市国、公国、世界で一番の面積を持つ帝国とあります。」
「ほうほう。」
富美はうなずいて言った。その直後、アンさんは急に顔を暗くして言った。
「そして、最後、両大陸の最北端に、魔王国があります。」
「魔王国。」
私と富美は、魔王と聞いて少し緊張した。
「魔王国は、魔王率いる魔物が多く集まる国です。一応、国とここでは呼んでいますが、実際は国として認可されていないため、魔王領と呼ぶのが正確な表現です。魔王国の頂点に立つ魔王は、現在3代目。先代は150年前、先々代は300年前に、王国の勇者によって討伐されましたが、現在でも、懲りずに魔王軍と呼ばれる魔物の軍隊を送り込んできます。彼らは魔王に従う気がないとわかると、容赦なく殺してきます。前は、魔王国の周辺に、連邦国という国がありましたが、魔王軍の襲来によって、8年前に魔王国に編入されました。」
「え、じゃあ、連邦国にいた人は……。」
富美は言った。アンさんは答えた。
「大丈夫です。連邦国の国民は、帝国に保護される形で移住しました。とはいえ、いつ魔王軍が襲ってくるかわかりません。そのため、帝国、王国、共和国、合衆国、民国、連合国、市国、公国……つまり、魔王国以外の全ての国々は、『魔王討伐停戦条約』、及び『魔族侵略防止条約』を調印し、魔王軍以外とは一切戦わないものとしたのです。」
「しかし、魔王はそう簡単に倒せるものではないですよね。」
私は言った。アンさんは答えた。
「はい、そこで王国は、3代目勇者を召喚することに決めたのです!」
「勇者を召喚!?」
私と富美は驚いた。
「はい、王国は、桁違いの力を持つ魔王と、その手下の魔王四天王を討伐するために、勇者を召喚します。召喚というのは、ここではない、異世界から召喚するということです。召喚された者は、神から『勇者』と『転生者』の『称号』を得るとされており、さらに、もう一人召喚して、勇者とそのもう一人で『勇者パーティ』、別名『勇者団』を結成します。『勇者団』は通常よりも、桁違いの力を持っているとされており、魔王と互角に戦えるほどの力を持っているとのことです。」
「へぇー。」
私と富美は感心した。
「そういえば、あなた方、『転生者』だそうですね。」
アンさんは言った。私と富美は驚いた。
「何でそれを知ってるんですか!?」
「もう、村中噂になってますよ。『転生者』は、表面上では前世の記憶を持つ者という意味ですが、実は、異世界から来た者という意味もあると、最近の研究者は仰っているんだそうです。で、どうですか?持ってたりするんですか?異世界の記憶……。」
アンさんは目を輝かせて言った。
「……ノーコメントで。」
「……私も。」
私と富美は本当のことを言うのは控えた。すると、アンさんは悲しそうな顔をして言った。
「そうですか……、残念です。」
その後、いきなりアンさんはテンション切り替えて言った。
「そういえば、私、憧れの研究者がいるんですよ!」
「誰です?」
私は嫌な予感しかしなかったが聞いた。すると、アンさんは待ってましたと言わんばかりの顔をして語りだした。
「彼も『博士』の『称号』を持っているんですがね。ラビター・ホワイトさんって言うんですけど。彼がですね、謎多き鉱石である『クリスタル』の研究をしてるんですよ。『クリスタル』は、青い半透明な鉱石なんですけど、ダイアモンドのように硬いときもあれば、パンの生地のように柔らかくなるときもあるんですよ。そして、ここからが不思議なんですけど、微量の電気を流すと、強い電気が放出されるらしいんですよ。不思議じゃありませんか?これさえあれば、片手で持てる程度の大きさでも世界中の電気を賄うことができるのではないかと言われていて、世界中の学者が研究に勤しんで……。」
私と富美は徐々にアンさんから離れていった。
「ちょっと!逃げないでくださいよ!」
アンさんは言った。気づかれた。アンさんのところへ戻ってくると、アンさんは泣き出した。
「私、こういう性格なので、友達いないんですよ。」
私と富美は困惑した。どうしようかと考えていると、富美はあることを思いついてこう言った。
「じゃあ、友達になりませんか?」
「いいんですか!?」
アンさんは急に泣き止んで急に笑顔になった。こうして、アンさんは、私と富美の異世界での友人第1号になったのだった。
それからしばらくは、図書館に誰もいなかったこともあって、アンさんと私と富美の3人で話に花を咲かせたが、いつの間にか、夕方になっていた。
「もう、夕方ですね。」
アンさんは言った。
「そうですね。」
「じゃあ、帰りますか。」
私と富美は席を立ちあがり、外への扉を開けようとした。
「でも……。」
アンさんは私と富美を呼び止めた。何か言いたげである。
「でも?」
私と富美は聞き返した。
「家の前、いつ帰ってくるか出待ち……いや、こういうのは入り待ち?されてないですかね……?」
「あ……。」
私と富美は完全に忘れていた。そうだった、今、家の前は、私たちを一目見ようとする人たちでいっぱいであった。
「そうだ、いい考えがあります。」
アンさんは何か思いついたかのように言った。
私たちは、自宅の前にやってきた。やはり、人でいっぱいである。私と富美は眼鏡をかけ、布を被っている。そして、アンさんは大きな声で言った。
「『浮遊術』は、人が大勢いる場所では発動できないんだって!」
これを聞いて、周辺の人々は不満そうである。そして、その集団の一人が言った。
「そんなの、嘘じゃないの?」
アンさんは、次にこう返した。
「私が図書館の『アン』であることを承知の上で?」
これを聞いて、周りは納得した。
「ああ、『博士』の『称号』を持ってるアンさんなら、信用できるだろう。」
それから、周りの人々は家からどんどん離れていく。しかし、やはり、あれを嘘と見抜く人はいるようで、一部の人々はポツリポツリと残っている。すると、アンさんは、
「察しなさい!あなたたちは一部の住民の生活を妨害してるんですよ!近所の人にも迷惑でしょ!」
と言った。それを聞いて、その人々は、背筋が一瞬凍った後、そそくさとその場を離れていった。
「えへん!これが、ある意味、一種の『博士』の能力です!これで、もう安心ですね。」
アンさんは言った。
「本当にありがとうございます。家になかなか入れなくて……。」
富美は言った。
「いいんですよ、『友達』ですから。」
アンさんは笑顔を見せている。
「それでは、また。」
私と富美は家に入っていった。こうして、異世界生活2日目を終えた。
【予告】
転生後に人々と出会い、徐々に充実し始めていた異世界生活であったが、そのような最中、アンは友人同士でショッピングに出掛けたいと言い出す。そこで、明と富美、そしてアンの3人は、1ヵ月に一度、村の中央広場で開催される『特別市場』というものに行くことになったのだが――
次回 第7章 特別市場 現在公開中
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こんにちは、明日 透です。
二人は常に宙を舞うの第6章を読んでいただき、ありがとうございます。今回も新キャラが2名増えました。そして、この世界のある程度の情勢はつかんでくれたかと思います。魔王……何だか恐ろしい響きです。何事もなければいいんですが……まあ、作者のお前が言うなって返されそうですけど。
さて、個性豊かなキャラクターがこれから先もたくさん出てくるのですが、個人的に好きなのが、今回初登場のアンなんです。え、そこは主人公の明か富美だろ!?って思うかもしれないんですけど、そもそも、この作品を書き始めたきっかけが、夢の中でアンの姿というかイメージが出てきたことなので、この人がいなかったら、この作品は生まれなかったでしょう。しかし、無論、主人公やその他キャラクターに情熱をかけていないわけではなく、それぞれのキャラクターが生きてきた人生まで細かく裏では設定されているのです。ちなみに、読者の皆様の推しは誰ですか?まあ、まだ数人しか出ていないこの状況で言えるものでもありませんが……。これから先、結構新キャラが出た後でもいいので、感想などで書いてほしいと思います。
次回もお楽しみに。